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お茶を飲む儀式「茶礼」を体験

 静かな土地に住みたくて移住したという夫のソンウォンさんが、趣味ではじめたタレ(茶礼)を生業にしたそうだ。タレは高麗時代まで存在していたお茶を飲む儀式のようなもの。90分のコースでお茶とデザートをゆっくり味わい、済州の白茶とお茶にまつわる器も購入できる。

 ホウォルがあるのは木々に囲まれた南元邑というところ。静かで緩やかな時間が流れている場所だった。

 帰りのタクシーで漢拏山の麓を通過しながら、済州島4・3事件のことを思う。7年7ヶ月の間に、3万人近くの人々が犠牲になったこと、歴史と地続きでいまの旅があること。帰国の直前ホテルの近くを歩いていると、旅の間にあちこちで見かけた赤い実の樹木をおかっぱが写真に収めていた。

 モンナムと呼ばれる木の花言葉は「嬉しい知らせ」。少し歩くと、別のモンナムに出合う。またここにおいでと言ってくれているような気がした。

 この旅を通して、済州は何度も訪れて、静かに少しずつ真心を込めて仲良くなっていきたい場所になった。

ジンソン食堂(チンソンシクタン/진성식당)

電話番号 010-8794-9257

ダソニ(다소니)

電話番号 064-752-5533

ホウォル(호월)

Instagram @howol_teahouse

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おかっぱとボブ

いつもおかっぱの撮影担当衛藤キヨコと時々ボブの文章担当小池花恵。相棒ふたりで旅に出て、時々instagramを更新中。


 ご紹介したお店を含む、ソウル&済州島の観光スポットがまるわかりのGoogle Mapはこちら! 続きは「CREA」2025年春号でお読みいただけます。

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2025.04.27(日)
文・コーディネート=小池花恵
写真=衛藤キヨコ

CREA 2025年春号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

韓国のすべてが知りたくて。

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定価980円