この記事の連載

「時間がない」は言い訳。工夫次第で“キレイ”を手に入れられます

――朝は時間があまりないからケアを十分にできないという人がほとんどです。効率よくケアをするにはどうしたらいいでしょうか?

 時間がなくても、工夫次第で可能です。例えば、私はこの本でたっぷりの泡を洗顔ネットで立てる「泡洗顔」を推奨していますが、それをする時間がないのであれば、泡で出てくるタイプの洗顔料を選べばいいと思います。

 また、化粧水・乳液・クリームを使う時は手のひらで丁寧になじませる「3秒ラップ」を提案していますが、それができないときは、ローションパックをしながら歯磨きをするなどの“ながらケア”をしてみてはいかがでしょうか。いきなりすべてを完璧にしようとするのではなく、できることから始めればいいと思います。

無意識に「触る」ことが肌トラブルを引き起こしています

――「こすらない」こと以外に、すぐできることはありますか?

 こすらないということは、摩擦を起こさないこと。皆さんが意外と気づいていないのが「触りグセ」です。パソコンに向かっているとき、無意識のうちに鼻を触ったり目をこすったり肘をついたりしていませんか?

 これが摩擦になって肌トラブルを引き起こしているのかもしれません。「触らない」ということは、何かをプラスするのではなく、今していることを止めるだけ。「マイナスする」ことなので、何も道具がなくてもできます。

 実は、この本の編集担当者が、フェイスラインの肌荒れがひどくて「忙しいからストレスだよね」と話していたんです。ですが、ここ1カ月で劇的に肌がキレイになっていて、「何をしたの?」と聞いたら、「触りグセを指摘されていたので、意識して止めてみました」と答えていて。

今、一番忙しい時期のはずなのに、一番キレイなんです(笑)。意識を少し変えるだけでこんなに変わることができるというのを、彼女自身が実証してくれました。
 
ただ、無意識に行っていることなので自分では気づきません。家族や友人に話して、指摘してもらったりするのもいいかもしれません。

» インタビュー【後篇】に続く

石井美保(いしい・みほ)

美容家、トータルビューティサロン「Riche」オーナー。美容誌をはじめ、さまざまな媒体で活躍中。幅広くコスメに精通し、独自の「こすらないスキンケアメソッド」を提唱、これまでに約2000人の肌悩みを改善。フォロワーと積極的にコミュニケーションを取るインスタライブも話題。2024年6月21日(金)、『スキンケアで肌を毎日いためていませんか? こすらなければ、美肌』(講談社)を上梓。
https://ishiimiho.com/

スキンケアで肌を毎日いためていませんか?
こすらなければ、美肌

定価 1,540円(税込)
講談社
» この書籍を購入する(Amazonへリンク)

衣装クレジット

ワンピース 19,800円/セルフォード ルミネ新宿2店、ピアス 28,600円、チャーム 各13,200円、ブレスレット 22,000円、リング(右手人差し指) 23,100円、リング(右手薬指) 40,700円、リング(左手人差し指) 49,500円/ノジェス

次の話を読む「若い頃の写真は数枚しかなくて…」 コンプレックスまみれだった美容家の 肌を激変させた心も前向きになる習慣

2024.07.18(木)
文=増本紀子(alto)
撮影=釜谷洋史
ヘア=Ruri
スタイリング=今村仁美