この記事の連載
コミック担当Sさん[都内大型書店勤務]
Q1:夜ふかしマンガ大賞に推薦する作品は?
●『ピッコリーナ』大槻一翔/KADOKAWA
焼き鳥屋の青年が恋したのは、バニーガールの峰香さん。だけど、付き添いには峰香さんそっくりな4人のバニーガールもいて、誰が本物なのかとユニークな出合いから始まる、ラブコメのような飯テロマンガ。
「焼き鳥屋さんとバニーガールのラブコメ……? 説明が難しい作品ではありますが、とにかく、読むと焼き鳥が食べたくなります」
●『正反対な君と僕』阿賀沢紅茶/集英社
「高校生の青春を描いたラブコメ。読んでいてほっこりします」
●『Bye-Byeアタシのお兄ちゃん』竹内佐千子/講談社
「不思議なメイド喫茶に通うお兄ちゃんとメイドたちのちょっと変わった物語。読み進めていくとその謎に驚愕します」
Q2:人生で影響を受けたマンガは?
●『MASTERキートン』原作:勝鹿北星、作画:浦沢直樹/小学館
考古学の発掘費用を得るため、ロイズの保険調査員を副業とする平賀=キートン・太一。彼は元SASのサバイバル教官という異色の経歴を持つ。そんな彼のもとに、さまざまなトラブルを抱える依頼が舞い込んでくるアクションサスペンス。
「ほろ苦い人生模様に加え、考古学、歴史、その他たくさんの知識や雑学を学び、“知る楽しみ”を得た作品です」
Q3:夜ふかしマンガの楽しみ方は?
「寝る前にベッドで1話完結のショートコミックを1巻から読み返します」
Q4:いま、特に注目している作品は?
●『ウィッチウォッチ』篠原健太/集英社
「伏線が散りばめられた学園もの。前作で描いた壮大な少年SF活劇に続いてキュートな魔女コメディの今作。今回はどんな魔法が見られるのだろうかとつい頁をめくってしまいます」
Q5:いま、読み返したい名作は?
●『藤子・F・不二雄SF短編コンプリートワークス』
「SF短編でありながら、ホラーテイストも入った作品群は、いま読んでも色褪せません。是非ご一読いただきたい」
Q6:とにかく泣きたい夜におすすめの作品は?
●『可愛い嘘のカワウソ』Lommy/KADOKAWA
「多忙な毎日のなかで、優しい気持ちに触れたくなったときにおすすめ。感動します」
Q7:期待の新人作家とその作品は?
●『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』大白小蟹/リイド社
「この作品集は短編をまとめたものですが、長編も読んでみたい作家さんです」
Q8:深夜ひとりでコッソリ読みたい作品は?
●『あんじゅう』幾花にいろ/白泉社
「ルームシェアをしている女子ふたりを定点観測する作品。先輩と後輩のささいな会話をこっそり楽しんでいます」
コミック担当Sさん
都内大型書店勤務
コミック担当は気付けば30年。中堅だと思っていたらすっかりベテランの域に。マンガはまだまだ紙で買ってしまうので、部屋中マンガだらけ。
2024.01.26(金)
文=大嶋律子(Giraffe)