伝統と新しい感性がミックスされて常に進化しているパリ。この街で生み出されるものはすべてがアーティスティック! それをカジュアルに楽しめるのもパリならでは。宝石みたいなシュークリームやポップな三つ編みヘアピース、洗練された蚤の市、行列のできるフードトラック――。そう、パリにはいまの気分がすべてある。
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クリヨンの料理長も務めた2ツ星シェフのニューショップ
2013年、パリに次々パティスリーがオープンした。とくに目立ったのは、デュカスやミシャラクなど有名シェフによる開店だ。スイーツに目がないフランス人だけに需要は高く、また、日本をはじめパティスリーの海外展開を目指すシェフも少なくないのだ。
もっとも注目なのが、2ツ星シェフ、ジャン=フランソワ・ピエージュによるパティスリー。ピエージュは、2ツ星のレストランとブラッスリーを手掛けているが、このたび向かい側に「ガトー・トゥミュー」をスタートした。
ババ・オ・ラムや洋なしのタルトなど、メニューとしてはクラシックだが、砂糖控えめで現代人の味覚に合った味わい。また、サブレやパウンドケーキなどで生地にとことんこだわっているのも新しい。クリーム系は美味しいけれど生地がそうでもない、というパティスリーが多かったパリにあって、待望の店なのだ。
味わってみたいのは、ピエージュがホテル・クリヨンのシェフだった時代に、ブランチでも出していたガトー・ドゥ・ヴォワイヤージュ。パウンドケーキタイプで、アフタヌーン・ティーによく合う。
ほか、プラリネ入りクリームが入ったシューのなかに、さらにプラリネを入れ込んだシューが入っている、遊び心と美味しさを両立させたシュー・シュー・プラリネ・ノワゼット(4ユーロ)、地味だが郷愁を誘いパリジャンに一番人気の砂糖のタルト、サン=ドミニクも。あれこれ選んで、パティスリーパラダイスに浸ってみては。
<New Open 1>
Michalak Takeaway (ミシャラク・テイクアウェイ)
プラザ・アテネのシェフ・パティシエ、クリストフ・ミシャラクが、製菓教室とパティスリーをオープン。遊び心あるヴェリーヌやショコラを楽しんで。
所在地 60 rue du Faubourg Poissonnière 75010
電話番号 +33-1-4246-1045
URL http://www.christophemichalak.com
営業時間 12:00~19:00(火曜~土曜日)
定休日 日・月曜日
<New Open 2>
Le Chocolat Alain Ducasse Manufacture à Paris
(ル・ショコラ・アラン・デュカス・マニュファクチュール・ア・パリ)
アラン・デュカスによるショコラを製造するショコラトリーとブティックが誕生。ボンボン・ショコラ、タブレットなど、お土産にしたい品が満載。
所在地 40 rue de la Roquette 75011
電話番号 +33-1-4805-8286
URL http://www.lechocolat-alainducasse.com
営業時間 10:30~19:00(火曜~土曜日)
定休日 日・月曜日
2014.02.07(金)
取材・文=安田薫子
撮影=水島優