印象的なのが『愛されてんだと自覚しな』というタイトル。作中にこのフレーズが出てきた瞬間、幸せな気持ちに包まれ、冒頭から読み直したくなること間違いなしだ。
「このフレーズの使い方は初めから決めていました。読み終わった時に、岡田杏は最初から最後までずっとずっと幸せだったんだとわかる小説にしたかったので、読者の方にそう感じてもらえたら何より嬉しいですね」
こうのゆたか 1984年徳島県生まれ。2009年、角川スニーカー文庫より『サクラダリセットCAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY』でデビュー。15年、『いなくなれ、群青』で第8回大学読書人大賞を受賞。20年、『昨日星を探した言い訳』が第11回山田風太郎賞候補となる。22年、『君の名前の横顔』で第3回読者による文学賞を受賞。「サクラダリセット」シリーズ、「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ、「階段島」シリーズ、『ベイビー、グッドモーニング』など著書多数。23年5月、最新刊『愛されてんだと自覚しな』刊行。
オール讀物2023年7月号(ミステリー新世紀&第10回高校生直木賞)
定価 1,100円(税込)
文藝春秋
» この書籍を購入する(Amazonへリンク)
2023.07.11(火)