オリーブオイルやチーズがイタリアの“食養生”の肝!?
ミネストローネは野菜やパスタ、米などをたくさん使った「食べるスープ」のこと。トマトの入った赤いスープを連想する人が多いかもしれませんが、必ずしもトマトが入るわけではありません。
ミネストローネは日本でいう味噌汁のような存在で、地方や家庭、季節ごとに食材もレシピも変わる為、これといって決まったレシピもないのです。
ちなみにスープに比べて汁気が少ない物をミネストローネと呼び、汁気が多いものをズッパと呼びます。ややこしい!
そしてトマトはどちらかといえば身体を冷やす夏の食材なので、それを分かっていたのかその友人はトマトを入れずに作ってくれました。
驚いたのは、最後に上からかけたオリーブオイルとチーズ。
イタリア各地で作られる良質なエクストラヴァージン・オリーブオイルやパルミッジャーノ・レッジャーノチーズは、栄養も豊富で身体に良いので養生料理によく使われます。健康志向なイタリア人の生活に当たり前に根付いている“パワー食材”なので、いくら具合が悪いから要らないと伝えても、「大丈夫、これを食べれば良くなるから」とたっぷりかけてくれます。
夏を乗り切るために身体を整え、パワーをつけたいこの時期。栄養満点のイタリアの養生料理で体を温めましょう! 彼らに倣って、オリーブオイルやチーズも使いますよ。
2023.06.21(水)
文=齊藤奈津子
撮影=釜谷洋史