“季節を感じ、土地を味わい、素材を嗜む。あるがままの自分を取り戻す、無為自然に過ごす旅。”
そんなコンセプトを掲げ、「SOKI ATAMI」に次ぐSOKIブランド2拠点目として2022年11月にオープンした「SOKI KANAZAWA」。古くから北前船によってもたらされた金沢の多様な文化がそこかしこに取り入れられ、街とのゆるやかな繋がりを感じられるホテルだ。
SOKIは「素の器」を意味し、“飾らずに、あるがままに過ごす旅を受け入れる器”として、四季折々の魅力を五感で感じ、心と体を整える滞在をかなえてくれる。
全130室の客室は、ひとり旅やカップル向け、ファミリー、グループなど旅のスタイルに合わせて選べる多彩な全12タイプ。白木や鉄などを中心とした自然の素材感のある風合いで、ほっとひと息つける柔らかな雰囲気だ。
室内には石川県内で愛される品々が用意されており、滞在中も旅先らしさを感じられるのが嬉しい。山中漆器の木地を使った木製の湯のみをはじめ、地元の企業が手がける珪藻土のコースターやオーガニックの棒ほうじ茶、九谷焼の製作過程で生まれる不純物を釉薬にリユースした食器など、こだわりのアイテムばかり。アメニティーは環境と使い心地に配慮されたものが揃う。
さらに、大浴場も地元に息づく文化を感じられる空間に。加賀温泉の公共浴場に見られるロの字型の湯船や、昔から親しまれる「かけ湯」が設えられている。四季の移り変わりを感じられる季節湯などもあり、心身がゆるりとほぐれていく。
湯上がりには定番のコーヒー牛乳のほか、昔から身体に優しい発酵飲料として親しまれてきた金沢の甘酒の用意も。体を内側から整えてくれる。
また、旅のお楽しみのひとつであるグルメも、1階の和食料理店「空潮/空汐(そらしお)」で満喫できるのが魅力的。ナチュラルな雰囲気の店内に足を踏み入れると、地元の材木店で製作した、なぐり加工で仕上げた栗の木の柱や、約8メートルの天然木タモ材の一枚板カウンターがお出迎え。落ち着いた空間で、季節と風土を味わう小料理を堪能できる。
夕食は旬の野菜や魚介など素材を選りすぐった小料理と北陸の地酒をラインナップ。日常の延長にありながら「ちょっとハレの日」を楽しめる。
ぐっすりと眠った翌朝は、石川県産のおひつご飯を中心に、お米に合う小料理を用意。地元の新鮮な素材を用いた滋味深くほっとする朝食で1日をスタートしよう。
さらに“心身のリフレッシュと気づきを得る旅の体験”として、共用部には宿泊者が無料で参加できるサシェ(香り袋)づくり体験も。金沢に根づく心と体を整える行いを現代でも親しみやすい方法で取り入れ、旅の合間にほっとひと息つく時間を過ごせる。
ホテルは、街の台所と呼ばれる近江町市場のすぐそば。徒歩15分圏内にひがし茶屋街、金沢城、兼六園、金沢21世紀美術館などの主要観光地があるほか、歴史文化あふれる金沢ならではの食や工芸などをアクティブに楽しめる好立地だ。金沢の魅力をたっぷり感じられる拠点として訪れたい。
SOKI KANAZAWA
所在地 石川県金沢市袋町2-1
電話番号 076-210-0270
https://www.so-ki.jp/kanazawa
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2023.03.07(火)
文=鈴木 希