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 フラワーデザイナーの佐藤俊輔さんが一日一花、暮らしが華やぎ、活力をもらえるおすすめの花をナビゲート。今日は、花を飾ってみませんか?

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11月27日の花はキク「糸かがり火」

 日本の歴史と深く関わってきたキク。古くは平安貴族に愛され、江戸時代には一大園芸ブームが到来し、現在にも伝わる様々な菊の品種が生み出されました。

 この頃になるとレジャーにも菊が取り入れられるようになり、菊の観賞会が開かれ、歌舞伎でも菊が登場し、菊があしらわれた等身大の人形を鑑賞する菊人形なども盛んになりました。

 今でも庭園などで菊の展示会や鑑賞会が行われているのを目にすることがあります。

 一輪で見事に仕立てられているものや、数えきれないほどの花をつけているものなど、まるでアート作品を眺めているようです。

 そんな展示会でひときわ目を引くのが糸菊と言われる、糸のように細い花びらが放射状に広がる菊です。

 この糸菊が、最近では切り花として流通するようになりました。

 なかでも富山県の佐藤農園さんの糸菊は有名で、形や色の違う沢山の品種を世に送り出しています。

 「糸かがり火」は上品なワインカラーと、火花が散るような花びらの流れが特徴の品種です。

 ぜひ、この秋はアート作品のような糸菊の世界に触れてみてください。

【赤いキクの花言葉】あなたを愛します、愛、私は愛します、真の愛
【赤いキクが誕生花の人】10月1日、11月27日、12月13日生まれ

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佐藤俊輔(さとう しゅんすけ)

フラワーデザイナー。大手百貨店退社後、花の世界へ。2014年モナコ国際親善作品展国内選考会で特別賞を受賞。'17年「女性自身」(光文社)、’19年日本最大級の花材通販「はなどんやアソシエ」にて季節のアレンジメントを連載。’20年から、CREA WEBにて「Playful Flower Life!」連載中。

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フラワーデザイナーの佐藤俊輔さんが一日一花、暮らしが華やぎ、活力をもらえるおすすめの花をナビゲート。花にまつわるトピックスや飾り方などもあわせて紹介します。今日は、花を飾ってみませんか?

 

2022.11.27(日)
文=佐藤俊輔
イラスト=佐藤弘昌