宿にすべてをお任せして、地のものを堪能したい。
お酒もペアリングなら、なお嬉しい! 頭の中は空にしてお腹は満たす。グルメ温泉宿へご案内。
文化財の宿で会津の 郷土料理を
●会津東山温泉 向瀧[福島/会津東山温泉]

江戸中期から続くという赤瓦葺き木造建築の「会津東山温泉 向瀧」は、国の登録有形文化財。24室の客室はすべて和室で、3つの貸切家族風呂(無料)と男女別の2つの浴場はどれも自然湧出の自家源泉を溜めた源泉かけ流し完全放流式だ。

「文化財の宿は、そもそも通気性もよく、食事は朝夕とも部屋出しで、コロナ対策の理にかなっています」と山崎さん。
その食事は、「こづゆ」や「鯉の甘煮」、「にしんの山椒漬け」といった、体に優しく素朴な会津料理。

化学調味料や人工甘味料などは使用せず、地元で採れた食材にこだわり、エビ、カニ、マグロなど海の食材を使うことはないという徹底ぶりだ。

「手作りであること」「会津の歴史に基づくこと」「安全で美味しい地元の有機栽培の農作物を使うこと」「季節感があること」など、数々の項目に沿って常に改善を続けているという会津の味。伝統ある和空間でしみじみ味わうのもまた幸せだ。

会津東山温泉 向瀧
所在地 福島県会津若松市東山町大字湯本字川向200
電話番号 0242-27-7501
宿泊料金
◆1室利用時の1名最低料金 1泊2食付き 1名利用、2名利用の場合ともに(平日)19,950円~(休前日)22,150円~(サ込)
ひとり対応 通年
客室数 24室
食事 夕:部屋/朝:部屋
チェックイン 15:00/チェックアウト 10:00
アクセス JR会津若松駅からまちなか周遊バスで約40分、東山温泉駅下車すぐ
https://www.mukaitaki.com/
●Wi-Fiあり
●推薦してくれたのは……
山崎まゆみさん[温泉エッセイスト]
嶺月香里さん[フリー編集者・ライター]
※宿泊料金、料理などは、季節により変更になる場合があります。
※データは2022年5月24日現在のものです。
※1室1名利用時の1名最低料金、1室2名利用時の1名最低料金はいずれも1泊2食付き(税・サービス料込み価格、入湯税は別)を基本とします。
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温泉とごはん。何も考えずに味わう幸せ
2022.06.21(火)
Text=Yuko Harigae(giraffe)
CREA 2022年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。