宿にすべてをお任せして、地のものを堪能したい。
お酒もペアリングなら、なお嬉しい! 頭の中は空にしてお腹は満たす。グルメ温泉宿へご案内。
地元の味をたらふくいただいた後は、しみじみと美味しいこれぞ日本の朝食で、旅の締めくくりをしませんか。
背筋をピンと正してくれるシンプル朝食
●SOKI ATAMI[静岡/熱海温泉]

地元の風土や、食材を届ける「器」のような存在になりたいという思いから、宿に「素の器」を意味する名をつけたSOKI ATAMI。
この宿の自慢は、東洋の自然哲学の一つである「五行説」や和漢の考えを取り入れた、体に優しい朝食だ。

整腸効果が期待できる甘酒にはじまり、地元野菜をふんだんに使った味噌汁、近隣で採れた金目鯛の干物など、体が求めている“今食べたい味”がバランスよく盛り込まれた御膳に心を奪われるはず。

炊きたてのご飯は、静岡の人気ブランド米である「駿河のきわみ」。もちもちとした食感とやさしい甘みは、どのおかずとも相性抜群だ。

ハーフビュッフェ形式で、卵焼きやきんぴらといった定番の小鉢や、静岡おでん、薬膳カレーなどを提供しているので、もう少し食べたい場合はプラスするのもおすすめ。好みや体調に合わせて、量や種類を調整できるのも嬉しい。
食後は、宿の敷地内にある小さな畑や庭を愛でながら、テラス席でゆっくり過ごして、体を労わるのもいいだろう。


夕食は、顔の見える生産者から直接仕入れた新鮮な海や山の幸をじっくりと炭火で焼く「原始焼き」が目玉。開放感あふれるオープンキッチンで、香ばしく焼かれた出来立ての料理を堪能したい。

●湯冷ましつぶやき
「SOKI ATAMI」最上階のテラスには熱海湾の景色が広がり、花火大会の日には花火を鑑賞することができる。
SOKI ATAMI
所在地 静岡県熱海市小嵐町4-36
電話番号 0557-82-6511
宿泊料金
◆1室1名利用時の1名最低料金 1泊2食付き (平日、休前日ともに)52,500円~(入湯税別)
◆1室2名利用時の1名最低料金 1泊2食付き (平日、休前日ともに)35,000円~(入湯税別)
ひとり対応 通年
客室数 54室
食事 夕:食事処/朝:食事処
チェックイン 15:00/チェックアウト 11:00
アクセス JR熱海駅より車で約10分
https://www.uds-hotels.com/soki/atami/
●Wi-Fiあり
2022.06.24(金)
Text=Yuko Harigae(giraffe)
Photographs=Masahiro Sambe〈Soki Atami〉
CREA 2022年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。