寝苦しい夏の夜にエアコンは必須だけど、温度調節が難しくて一晩中つけっぱなしでも、途中で切っても朝まで熟睡できない……。
そんな悩みを解決するために、夏の寝室づくりのコツと最新のエアコンをご紹介。
今年の夏こそ、快適な眠りを手に入れましょう!
ベッドリネンや室温を整えて快眠できる寝室に!
夏の快眠を手に入れるために、まず、誰でも手軽に改善していけるのが、よく眠るための環境を整えること。夏のベッドリネンの選び方や心地いい寝室づくりのポイントをそれぞれの専門家に教えてもらいました。
よく眠るために。夏のベッドリネンの選び方
洋服と同じように、夏になったらベッドリネンも衣替えして、その季節に適した環境を整えたいもの。その際、どんな素材のものを選ぶといいのか、睡眠改善インストラクターの菊地真由美さんにお話を伺いました。
「夏は、ひと晩で500ミリリットルもの汗をかく方もいらっしゃいますので、シーツなど、ベッドリネンは吸湿性と放湿性に優れた素材を選ぶのがポイントです。
特に麻素材は吸った汗を素早く発散し、寝具内の湿度が上がりすぎるのを防いで睡眠中の不快感を軽減するのでおすすめです。肌に直接触れるものですので、衛生面を考えると週1〜2回のお洗濯が理想的。
夏になると、寝汗で体が冷えてしまい、体調を崩す方がよくみられます。シーツ類だけではなく、パジャマも速乾性に優れた麻素材か、柔らかい質感が好きな方は綿素材を選ぶといいと思います」
爽やかなカラーで統一して、柄で遊ぶ夏の寝室づくり
眠りの質を高めるには、リラックスしたときに働く副交感神経が優位な状態で入眠することも大切。インテリアスタイリストの谷山真季さんに、リラックスできる夏の寝室づくりのコツを教えていただきました。
「ベッドリネンについては、やはりブルーなどの寒色系が、涼しげで夏向きです。ただし、ベッドは空間に占める面積が大きいので、素材と色を揃えすぎてしまうと圧迫感につながることも。
ベッドスローで素材感の異なるものを取り入れたり、面積の小さな枕カバーに柄を取り入れてみるなど、お洋服と同じような感覚で、同系色のコントラストをつけたコーディネートを楽しんでいます」
「また、寝室を心地いい空間にするために、視界に入る情報量を抑えることもポイントにしています。最近、カーテンをやめてブラインドに替えたら、寝室全体がとてもすっきりして、私の目指すホテルライクな空間にまた一歩近づきました」
1日の疲れを癒やしてくれるディスプレイ&香り
寝室を落ち着ける空間にするために、谷山さんはベッドサイドに自分の好きなものだけを集めてディスプレイ。そして、就寝前だけではなく起床直後にも、香りが欠かせないという。
「ホームセンターで購入したコンクリートの板を使って、枕元にディスプレイスペースを作りました。夏は清涼感のあるガラス、冬は温もりを感じる陶磁器など、器を変えて季節感を楽しんでいます。
ガラスに入った砂はお香用のもので、寝る前にお香を焚いて心を落ち着けるのはもちろん、起きてから寝室の空気を入れ替えるときにも焚くと、部屋中にふわっと香りが広がってとても気持ちがいいんです。白檀など、心安らぐ香りがお気に入りです」
2022.06.10(金)
Text=Yuki Imatomi
Photograph=Ichisei Hiramatsu
Model=Kanako Hiromatsu(CREA Ambassador)