台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。
そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。
【2022年6月】悟明老師が占う「世界の動き」
今月は、ウィズコロナのあり方に人々の関心が集まるひと月となるでしょう。
多くの国がコロナウイルスとの共存を目指し、観光目的の出入国を開放するなど、コロナ禍前の生活に戻していく動きが目立っていきそうです。
空を黒く覆っていた雲がそよ風と共に晴れ渡っていくように、少しずつかもしれませんが、人々の心に立ち込めている不安が消えていくように思えます。
では、今月の鍵となる4つの星から見ていきましょう。
この月のポイントとなるのは、台湾を示す天同星、ヨーロッパ&中東を示す天機星、中国を示す武曲星に入る文昌星、ロシアを示す廉貞・天相星です。
天同星=台湾は、吉星の化禄を伴います。これは、台湾が世界に福音をもたらすという星回りです。
それは、救援物資のように形があるものとしてではなく、人々の心を動かす勇気だったり、経済を回す知恵の力だったり……という形のない種の福音。
台湾が台風の目となり、何かしらの無形の福音が全世界に広がっていく可能性を感じます。
また、化禄の力は、“新たな関係”を築き、発展させる作用も。台湾の立ち位置に注目が集まるかもしれません。
その一方、天哭と捲舌という小さな凶星が入ってくることから、多少の憂いは続くと考えられます。
天哭は人々の憂鬱な気持ちを暗示。捲舌は、政府への不満や政党間の口論を示唆。5月の台湾はコロナの感染拡大が深刻になりましたが、6月末に向かうにつれ、状況は落ち着きを見せると思われます。
天機星=ヨーロッパ&中東は、吉星の化権が入ってきます。さらに吉星の龍徳もあることから、喜ばしい状況がもたらされる可能性を感じます。
現実に鑑みると、ウィズコロナを成功させ、国と国とを気軽に行き来するなど、いち早く自由を取り戻すのではないでしょうか。
観光も活性化し、回り出した経済によって、収入増となる人も出てくるなど、明るい空気に包まれるひと月になりそうです。
そして、文昌星。この時期は中国を示す武曲星にあり、吉星の化科を伴います。
苦境を脱する力がもたらされますが、凶星の陀羅と空亡があるため、状況の打開には相当な努力が必要となるでしょう。
陀羅はお金の問題、空亡はコロナによる犠牲者と考えられます。中国のゼロコロナ政策は、いばらの道かもしれません。
廉貞・天相星=ロシアは、凶星の化忌を伴います。同じくロシアを示す巨門星にも凶星の天狗が入っているため、経済的にも精神的にも厳しい状況となりそうです。
この苦境を好転させるには、政府上層部の的確な対応が必要となってくるでしょう。
その一方で、天魁という吉星があり、これは天から助っ人が遣わされる可能性を示唆しています。
現状を打開するキーパーソン的存在が国外から現れ、ロシアの暴走を止めるべく働きかけてくれることに期待したいところです。
では、そのほかの国を見ていきましょう。
カナダ=貪狼星には、吉星の文曲星が入ってきます。凶星の五鬼があり、病気についての心配事が多少ありますが、この星回りでは吉星の力が勝ります。
経済の活性化もあり得ます。家庭運もよく、家族との平安なひと月を過ごすことができそうです。
アメリカ=太陰星は、天鉞と左輔という2つの吉星に恵まれる素晴らしいひと月です。
事業運が上々で、全世界の経済を牽引するような勢いを見せるでしょう。皆が苦境を脱し、新しい生活基盤を築き始める可能性を感じます。
南アメリカ=紫微・天府星にも、天馬と解神という2つの吉星が入ってきます。
天馬は、ひとつ所に留まらず、絶えず動いている状況を示唆し、旅行を意味する星と捉えることもできます。
解神は、よくないものを消し去る解毒剤のような働きをする星。
この星回りから考えられるのは、コロナによる制約から解き放たれ、人々が自由に旅行できるような可能性。
人々が持ち前の明るさを発揮し、楽観的な気持ちで過ごせるひと月となることを願います。
2022.05.30(月)
文=堀 由美子