世界水準のリゾートへ。宿泊施設やマルシェもアツイ
◆古民家をリノベーションした「庄屋丸八ダイニング」

 「白馬岩岳マウンテンリゾート」などのスキー場の進化にあわせ、周辺の宿泊施設もリニューアル。

 2018年オープンの宿「旅籠丸八」は、「せせらぎの里」とうたわれる新田地区のスキー民宿3棟を宿泊棟として再整備したもの。

 この複数の館のクラブハウス的な役割を担うのが、江戸時代の古民家を改装した「庄屋丸八ダイニング」。宿泊者は同系列の宿泊施設「Funny hours HAKUBA」でチェックイン後、宿泊する壱番館、弐番館、参番館へ移動し、夕食を食べる際には「庄屋丸八ダイニング」を利用する。

庄屋丸八ダイニング

所在地 長野県北安曇郡白馬村北城11032 旅籠丸八クラブハウス内
電話番号 0261-75-1008
営業時間 月曜~日曜 11:30~15:00/17:00~23:00(22:00 L.O)
定休日 水曜
https://shouyamaruhachi.jp/

◆「自分に還れる時間」をコンセプトにした宿「Funny hours HAKUBA」

 「旅籠丸八」宿泊施設は、「キッチン付きの暮らすように泊まれる部屋」「愛犬と一緒に泊まれる部屋」「内風呂付きの部屋」など、さまざまな利用目的に応じて選ぶことができる。

 今回宿泊した「Funny hours HAKUBA」は、「自分に還れる時間」をコンセプトにした泊食分離型の宿。客室はシンプルながら快適。ロビーではスノーピークのテントやチェアに腰掛けて、コーヒーやハーブティーなどを飲みながらくつろぎの時間を過ごすことができる。

 客室に湯船はなくシャワーのみだが、共用部分に玉石を敷き詰めた「ミネラルミスト岩盤浴」が設けられており、髪が傷まず、サウナが苦手な人もOK。思い切り汗をかいて免疫力をアップできる。

 1泊朝食付きの場合、朝食はパンとサラダ、スープ、ハムなどが用意されているので、オーブンや電子レンジで温め直してセルフサービスでいただこう。人件費を最小限に抑えている分、リーズナブルに宿泊できる。

Funny hours HAKUBA

所在地 長野県北安曇郡白馬村北城新田10846
電話番号 0261-85-4442
料金 素泊まり 6,050円(1人宿泊 1万2,100円)~、1泊朝食 8,446円(1人宿泊 1万4,496円)~
https://hakuba.funnyfunny.jp/

◆人生と野遊びを満喫する複合施設「スノーピークランドステーション白馬」

 白馬に来たら立ち寄りたいのが、人と人をつなげ、白馬を楽しんでもらうプラットフォーム「スノーピークランドステーション白馬」。2020年7月にオープンした、「人生と野遊びの案内所」をコンセプトとする複合施設だ。

 スノーピーク初の直営レストランでは地元農家の朝採り野菜を使用し、出店者を地元業者に限定した「週末マルシェ」を開催。アウトドア体験ができるレンタルサービス「Snow Peak GO」を実施するなど、アウトドア用品や食品販売の枠を超え、地元と連携し、人とのつながりを強化している。

 白馬岩岳マウンテンリゾートへのアクセスは、東京・バスタ新宿から高速バスで約5時間。移動時間はお昼寝タイムと決め込んで、寝ているうちに気づけば白馬へ。仲間と一緒に、家族連れで、ときには1人で。冬以上に楽しい、夏の白馬はわざわざ遊びに行く価値ありの魅惑的なリゾートだった。

スノーピークランドステーション白馬店

所在地 長野県北安曇郡白馬村大字北城5497
電話番号 0261-75-1158
https://www.snowpeak.co.jp/landstation/hakuba/

野添ちかこ(のぞえ・ちかこ)
温泉と宿のライター/旅行作家

「心まであったかくする旅」をテーマに日々奔走中。NIKKEIプラス1(日本経済新聞土曜日版)に「湯の心旅」、旅の手帖(交通新聞社)に「会いに行きたい温泉宿」を連載中。著書に『旅行ライターになろう!』(青弓社)『千葉の湯めぐり』(幹書房)。岐阜県中部山岳国立公園活性化プロジェクト顧問、熊野古道女子部副部長。
https://zero-tabi.com/

2022.05.26(木)
文・撮影=野添ちかこ