●疲れを吹き飛ばす栄養がたっぷり!「だる消しスープ」の7つのスゴイ食材

 疲れに効果的な食材がたくさん入っているから、だるさに効果てきめん。

【1】サバ缶…たんぱく質、コエンザイムQ10、EPA、DHA、マグネシウム、ビタミンB群、亜鉛

 手軽な水煮缶を使用。サバに含まれるコエンザイムQ10は、ミトコンドリアがATPを産出する際に必要な物質で、足りなくなるとエネルギー不足の原因に。また、不要な活性酸素の除去にも一役買ってくれます。

 ※ATP…「アデノシン三リン酸」という化合物で、私たちが体を動かし、生命活動を維持するために欠かせないエネルギー源。

【2】大根…イソチオシアネート、オキシダーゼ

 ミトコンドリアがうまく働くには、体内の解毒が欠かせません。大根の先端部分に多く含まれる辛み成分のイソチオシアネートや、消化酵素のオキシダーゼによって、解毒作用や抗酸化作用を期待できます。

【3】まいたけ…ビタミンB群、亜鉛

 低カロリーでビタミンB群・D、亜鉛などのミネラル、食物繊維がたっぷり。亜鉛は不要な活性酸素を除去し、エネルギー産生も強化。食物繊維の一種・β-グルカンは、免疫細胞を活性化させるともいわれています。

【4】蒸し大豆…たんぱく質、コエンザイムQ10、マグネシウム、亜鉛、PQQ

 必須アミノ酸をバランスよく含む良質なたんぱく質が豊富で、年齢とともに深刻になるたんぱく質不足を補うのにも最適な食材です。活性酸素を取り除く亜鉛や、ミトコンドリアを活性化するPQQも多く含みます。

【5】みそ…たんぱく質、コエンザイムQ10、マグネシウム、亜鉛、PQQ

 大豆を発酵させるみそは、蒸し大豆と栄養素のベースは同じ。加えて血圧降下作用のあるトラゾリンなど、発酵過程で生まれる有効成分が健康維持に大切だという研究結果も。腸内環境改善の効果も期待できます。

【6】しょうゆ…マグネシウム、亜鉛

 大豆と小麦、塩を主原料としたしょうゆは、その発酵の過程で香り成分フラノンなどが発生。フラノンには抗酸化作用があり、活性酸素を除去する働きが。しょうゆの塩や乳酸、アルコールなどには殺菌効果も。

【7】酢…酢酸、クエン酸

 クエン酸などの有機酸が疲労回復や体力増強に作用。胃の働きを助けて食欲も促進します。酢の主成分である酢酸が細胞に入ると、血管の壁にアプローチして血管を拡張するので、血液が流れやすくなります。

●教えてくれたのは……
御川安仁(みかわ・やすひと)先生

ナチュラルアート クリニック(東京都・四ツ谷)院長、統合医療・栄養療法医師。岡山大学医学部卒業後、緊急時に対応できる医師になると決意し、災害医療に対応できる科であった岡山大学麻酔・蘇生学教室に入局。東日本大震災では、災害派遣医療チーム(DMAT)のチームリーダーとして出動。国立国際医療研究センター救急部臨床研修指導医、川口市立医療センター救命救急センター医長、愛宕病院ER-救急蘇生センター救急部長などを歴任。
平成17年より「病気にならないようにする、できるだけ薬を使わずに治療する」ために補完代替医療を学び、平成27年に開院。「自己回復力」を高め、病気にならない体をつくるための医療を続けている。著作に『疲れがとれない原因は副腎が9割』(フォレスト出版)。

体が勝手に元気になる だる消しスープ


御川安仁 著
アスコム
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2022.05.09(月)
文=御川安仁
フードスタイリング=田村つぼみ