街をメインフィールドとする動物写真家の佐々木まことさんが、日本の津々浦々を散歩しながら撮りためた犬や猫の写真は100万枚超! そのなかから厳選した傑作の数々をご紹介します。


vol.131

「『焚き火』……ぬくぬくで暖かいのニャ……」

●Shooting Memo

だんだん「春」らしくなってきましたが……朝晩は冷え込んだり、「寒の戻り」で急に寒くなったりの日が続いております。
まだまだ朝晩は寒いこの時期の漁港に撮影に行きますと……漁師の爺ちゃんたちが『焚き火』をしながら世間話をして休憩している光景に遭遇します。
写真は数年前にいつも撮影に行く島の漁港にて遭遇した光景です。
漁師の爺ちゃんの『焚き火』にあたりつつ……灰や火の粉が飛んで来ようがお構いなしで(笑)、気持ち良さそうに昼寝している黒にゃんこです♪
写真では分り難いのですが……尻尾や背中の毛皮がボロボロになっているところがあって気になりまして、黒にゃんこと一緒に『焚き火』にあたってました漁師の爺ちゃんに「この子、尻尾とかボロボロだけど体調でも悪いのですか?」と質問しましたところ……「コイツなぁ……寒がりでなぁ……焚き火に近寄り過ぎて自分で焦がすんよ!」との答えが……。
会話中にふと『焚き火』に背を向けて昼寝中の黒にゃんこを見ますと……背中からプスプスと音を立てながら煙が(笑)。
以前に「猫は皮下脂肪が断熱材代わりになって暖炉などで毛皮を焦がしても気が付かない」という話題をアニマルプラネットで観ましたが、まさか目の当たりにするとは思っておりませんでした!

佐々木まこと(ささき まこと)

動物写真家。1968年北海道江別市生まれ、大阪府堺市在住。大阪芸術大学芸術学部写真学科を卒業後、同大学研究室に勤務。その後、'99年よりフリー。「わんこ」「にゃんこ」「どうぶつ」を関西圏を中心に全国津々浦々で神出鬼没にてストーカー撮影中。個展やグループ展などにも多数出展。著書に『ぼく、となりのわんこ』(オークラ出版)、電子書籍『となりのわんこ。vol.1~vol.3』(鈴屋出版)がある。最新写真集は『のらのいる風景』(鈴屋出版)。

Column

佐々木まことの犬猫脱力写真館

佐々木まことさんは、主に街をメインフィールドとした動物写真家。これまで、日本の津々浦々を散歩しながら撮りためた犬や猫の写真は、ゆうに100万枚を超えます。この連載では、その中から厳選した傑作の数々を一枚ずつご紹介していきます。

2022.03.23(水)
文・撮影=佐々木まこと