映画『カーズ』がリアルに出現、体感できる興奮が!
「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パーク」に、東京ドーム1個分以上もある「カーズランド」がお目見え。まず目に飛び込んでくるのが、オーナメント・バレーの壮大な岩層、赤茶色でダイナミックな岩山。その中を「ラジエーター・スプリングス・レーサー」は、映画のストーリーそのままに整備場から始まり、レースがスタートします。まさに映画の世界さながら車に乗って3Dで楽しめるのは、ここだけ!
興奮が冷めないうちに見て欲しいのは、リアリティある風景。製作期間に3年も費やした大傑作です。現実の光景に見えるよう、手前と奥の木々の高さを変えるなど、細かい技を駆使した遠近法でスケール感を出しています。また、背景の突き出た3つの岩は、キャデラックのデザイン。さすがディズニー、さすがアメリカ50年代、やることが粋ですね。よく見ていると、こんな発見もある楽しいエリアなのです。
岩山の麓に広がるアメリカ50年代の街も、こだわり満載
右:静かなテラス席。“emeco”のマットシルバーが赤い岩に映える
ここでは「フローのV8カフェ」がオススメ。入口には、角に丸みのある給油機が並ぶガソリンスタンドがあり、当時、流行ったカルミネーター社の冷蔵庫を彷彿とさせます。まさに、50年代のアメリカらしい色合いとデザインで完璧。注目したいのは何でも創ってしまうディズニーなのに、テラス席の椅子だけは、emeco(エメコ)社のクラシック・アルミチェアを選んでいること。もともとエメコの椅子はアメリカ海軍のために作られた、デザイナー不在の名作椅子。そういう、さりげない時代の繋がりに人知れず感動します。
カフェ裏手に回ると「ラジエーター・スプリングス・レーサー」の車が走る岩山が見えてきます。ここで食事をしていると岩砂漠の中にいる錯覚に陥り、表通りの喧噪が嘘のよう。「カーズランド」は大人でもゆったりと過ごせる場所があるので、是非、テラス席に座って、映画の世界を眺めながら食事を楽しんで!
右:映画の“ルート66”からイメージした、ネオンサインや電線がリアル
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2013.07.11(木)
photographs:Miki Fukano / Tsukiko Ao
text:Tsukiko Ao