“都会から離れ、まるで天空のような場所で、馬に癒されながら夢見心地で過ごしていただく”

 そんな想いを込めて創られたという、「天空の庭 天馬夢(あまむ)」。東京駅から電車に揺られること2時間弱。茨城県高萩市に、不規則な生活をリセットするには最適の空間が待っていました。


広大な大自然に包まれた天馬夢はまさに“癒しの聖地”

 ホットヨガスタジオLAVAが運営する「天空の庭 天馬夢」は、2013年にオープンしたヘルスリゾート施設。

 高萩駅からは無料の送迎バスで向かいます。車でおよそ25分、山あいを抜けると天馬夢の本館が見えてきます。抜けるような青空の下、大自然の開放感に包まれた施設はまさに“癒しの聖地”。期待に胸が躍ります。

 澄んだ秋の空気は気持ちいいのひと言。小道を進み、橋を渡り、池を眺め……。施設内を散策していると「ここも施設内なんですよね?」と思わず聞きたくなるほど。それもそのはず、なんと東京ドーム28個分の広さを誇るとのこと!

 敷地の散策を終えて、いよいよ客室へ。客室にはヨガマットが置かれていました。ヴィラを含む全室に備わっているそうで、ヨガを通して人びとの幸せを願うLAVAだからこその気遣いが感じられます。

アメニティ、寝具……、一つひとつに込められたこだわり

 天馬夢の滞在での大きなテーマは、”腸内環境を整える”ということ。そのためには、食事内容はもちろんのこと、自律神経や体内時間を整えることがとても大切です。寝具やアメニティ、部屋に置かれたハーブティーや食事の時間に至るまで、どれもが心身の調子を整えるために設計されているのです。

 アメニティは、天馬夢のスタッフが独自に開発を依頼したものも含まれるそう。肌に触れるタオルや寝具はオーガニックコットンや二重ガーゼを使用たものを備え、さらにそれらの洗濯も、せっかくこだわりぬいた品質を損ねぬようスタッフ自ら行っているそうです。一般的に使用されている柔軟剤や化学染料を用いず、天然由来の成分で優しく洗い上げているのだとか。

 寝具だけでなく、心とカラダをデトックスするためのこだわりは意外なところにも。デジタルデトックスを推奨する天馬夢の客室にはテレビがなく、枕元にコンセントもあえて設置していません。

 さらにバスルームでは、交感神経が優位に働く朝・昼には覚醒する香りが、副交感神経が優位な夜はリラックス作用のある香りのバスアメニティが。

 日常の慌ただしさから開放された、非日常のリラックス空間に浸ることができます。

 特別に見せていただいたプライベートヴィラ「星降る丘」は、壁一面に大きな窓があり、ソファに寝そべってはゆったりできる贅沢な環境。

 窓を開けると半露天にできる内風呂、さらにテラスには足湯と、至れり尽くせりです。

 空間へのこだわりは客室だけでなく、館内の細部にも。身体のリズムを整えるよう、蛍光灯の灯りを極力控え、日の入りに合わせて館内照明を間接照明や足元照明に変えるなどの工夫をしているそうです。

2021.11.14(日)
文・写真=河合萌花