デビューからおよそ3年、駆け抜ける崎山蒼志
崎山蒼志の勢いが凄い。
2018年春、AbemaTVの『日村がゆく』の企画「高校生フォークソングGP」に出演。その圧倒的な演奏で、高校1年生だった崎山蒼志は多くの音楽ファンの心を掴んだ。スガシカオ、岸田 繁、川谷絵音……、名だたるアーティストから絶賛を浴びた彼の姿を憶えている人も多いだろう。
それからおよそ3年。今年、2021年の1月には、アルバム『find fuse in youth』にてメジャーデビュー、そして9月8日(水)に発売されるニューシングル『嘘じゃない』が大人気TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』の第5期エンディングテーマに抜擢されるなど、その勢いはとどまるところを知らない。
「音楽にもっと真剣に取り組みたいなと思っているだけなんです」
穏やかに見えながら、良い音楽への渇望をたぎらせる崎山蒼志に、新曲に込めた思いを聞いた。
東京はカオス的。大量の情報が飛び込んでくる街
――1月にメジャーデビュー、3月には高校を卒業、そしてこの新曲と、目まぐるしい日々を過ごされているかと思います。今は生まれ育った浜松を離れ、ひとり暮らしをされているとのことですが、慣れましたか。
なかなかひとり暮らしには慣れないですね。もともと不器用なタイプで、自分の身の回りのこと、料理とか家事とか苦手だったので、今は鍛錬中です。日々生活と向き合っていますね。
坂元裕二さんの作品が昔から好きだったので「大豆田とわ子と三人の元夫」には助けられました(笑)。毎週火曜日にTVerで見るのが心の支えというか。
――生活の拠点も大きく変わることになりました。
以前から、大阪や東京、大都市に行くと感じていたことなんですが、やっぱり空気感が浜松と全然違いますね。建物が密集していて、視界が開けることが無い。立ち並ぶ建造物もそうですし、駅もカオティックで。
新宿駅とかもうカルチャーショックというか。毎日こんなにもたくさんの知らない人とすれ違う、しかも、そのほとんどの人がそれぞれ個性的な恰好をしている。大量の情報が交錯している様子には今でも新鮮に驚きを感じています。
2021.09.08(水)
文=CREA編集部
撮影=平松市聖