おじいちゃん、おばあちゃんの時代から今に続く歴史あるお菓子。現代生まれなのになぜか懐かしいパッケージのスイーツ。各都道府県のアイコンとなるような愛されお菓子が一堂に!
#39 高知県
◆あぜち食品「マック ポップコーン」
シルクハットをかぶったユニークキャラ
シルクハットが特徴の“マックちゃん”がポイントで、赤や黄を基調にしたアメリカンなパッケージがレトロ好きの心をくすぐるポップコーン。
今でこそキャラメルなどの甘い味のポップコーンも定番になっているが、高知県では50年以上前からほんのり甘いシュガー味が愛されている。
定番のシュガーは砂糖と塩のみで味付けされており、やさしい甘みが特長。バニラアイスにトッピングしても美味しいのだとか。
かつてあった久保田商会によって開発されたシュガー味は、昭和37年頃に映画館で塩味のポップコーンを販売していたところ、「これは甘うないき、旨うない(甘くないから美味しくない)」とお客さんに言われたことから、ポン菓子をヒントに砂糖を使ったことが始まり。
その味が県内の映画館を中心に広がり、高知の映画館黄金期を支え青春の味として親しまれてきた。
平成15年に久保田商会は廃業となるも、高知の味を無くしてはいけないとあぜち食品が製造を引き継ぎ、県民思い出のおやつを今に繋いでいる。
2021.05.22(土)
文=Five Star Corporation
写真=釜谷洋史