体内時計のズレと睡眠の質が早起きの要因

 歳を取ると早起きになる、と言われる。では本当に高齢になると早起きになるのだろうか。

 キーワードのひとつとなるのが体内時計。

 体内時計は、1日周期の生体リズムを刻んでいて、朝、自然に目が覚めて、夜になると眠くなるというのも体内時計があるからこそ。だが、この生体リズムは加齢とともに変化して、前倒しになってくる。

 つまり早起き、早寝になるということ。高齢者が朝早く目覚めるのは、ごく自然なことと言えそうだ。

 また、女性の場合は、更年期障害のひとつである睡眠障害とも関連があると浜中聡子先生は指摘する。

 「更年期になると、睡眠の質が落ちてくるため、中途覚醒が多くなる傾向です。何度か目がさめるうちに、少し早いけど起きてしまう人も多いようです」と浜中先生。

 更年期になると、なかなか寝つけない、深い睡眠が得られないなと悩んでいる人も多いという。

 安らかな睡眠のために、寝具や眠る前の生活習慣の見直しなどを見直してみるのもいいでしょう。

浜中聡子(はまなか さとこ)

北里大学医学部卒業、北里大学大学院医療系研究科 臨床医科学群精神科学修了。北里大学東病院精神神経科、北里大学病院救急救命センター、亀田総合病院精神科勤務を経て、2009年AACクリニック銀座院長。’17年よりクレアージュ東京エイジングケアクリニック (Dクリニック東京 ウィメンズ)院長。心身両面からのケアでウェルエイジングを提唱。