体幹部の脂肪は要注意。健康のためにも適度な運動を

 若い時は、メリハリのついたボディラインが自慢だったのに、最近、ゆるい体型に……。

 女性の年代ごとの脂肪のつき方を比較すると、30代未満は腕や体幹部の脂肪が少なく、脚やお尻に突出して脂肪が多い。

 しかし、30代以降になると体幹部や腕にも脂肪が付きはじめてくる。さらに50代以上になると全身に均一に脂肪が付いてしまう。

 体幹部は言い換えればお腹のこと。中でも特に注意したいのが内臓脂肪だ。内臓脂肪は、動脈硬化や高血圧や糖尿病などの生活習慣病を発症させる要因とも考えられている。

 このように加齢とともにお腹まわりに脂肪がたまってしまう原因は、さまざま考えられるが、ひとつは基礎代謝の低下に加えて、運動量の低下や筋力の低下だ。

 「女性ホルモンの低下も関連があります。もともと女性ホルモンには、太ももやお腹の皮下脂肪を蓄積させ、内臓脂肪を分解させる働きがありますが、加齢によって女性ホルモンが低下すると太ももの皮下脂肪が減少し、内臓脂肪が蓄積しやすくなると考えられます」と浜中聡子先生。

 さらに、体型そのものはさほど変わりがなくても、皮膚が老化してたるんでくるため、見た目の変化はやはり否めないそうだ。

 体型、健康、どちらの維持のためにも日々の適度な運動を意識して生活をしましょう。

浜中聡子(はまなか さとこ)

北里大学医学部卒業、北里大学大学院医療系研究科 臨床医科学群精神科学修了。北里大学東病院精神神経科、北里大学病院救急救命センター、亀田総合病院精神科勤務を経て、2009年AACクリニック銀座院長。’17年よりクレアージュ東京エイジングケアクリニック (Dクリニック東京 ウィメンズ)院長。心身両面からのケアでウェルエイジングを提唱。