三者三様の魅力があるボーカルの3人
EXILEの弟分にあたる“Jr.EXILE”の中でも、ひときわ輝きを放つTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE。
彼らのグループは、3名のボーカルと13名のパフォーマーの計16名からなる。
ボーカルのRIKUさん、川村壱馬さん、吉野北人さんは、それぞれが異なる声音と特徴を持ち、3人の歌声が混ざり合うことで生まれる、美しく、ときに荒々しいハーモニーがTHE RAMPAGEの音楽の魅力としてスパークしている。
そして、彼らのキャラクターも三者三様。例えば――シューティングの際、カメラマンが「今日はムービーも回しているので、動きのあるカットもお願いします」と、自由演技を求めた。
RIKUさんは、その場でステップを踏み軽やかなダンスを披露、時折覗くジャケットの下の素肌がアクセサリー代わりに煌めいた。
まとうロングシャツの裾を軽やかに翻し、少しの動作で動きの幅を表現した川村さんはクールさを演出。
吉野さんはというと、照れた表情でロボットのような足踏みをその場でしてみせ、ぐるぐると回り、現場のムードをさらに明るく保つ。
タイプがまったく違う。だからこそ、いい。
インタビューでは、3人の真剣な思いとチャーミングな冗談が交差、ボリューム満点となった。
前編と後編でお届けする本稿では、2021年2月24日(水)に発売されるニューアルバム『REBOOT』に込めた思いやボーカリストとしての変化について、また、現在発売中のCREA本誌の特集「贈りものバイブル」に合わせ、最近の嬉しいギフト事情まで、ミックスして語り尽くしてもらった。
(全2回の1回目。後編へ続く)
「誰かの希望の光になれたらいいな、という願いを込めて」(RIKUさん)
――3rdアルバム『REBOOT』は、すでに発表されている楽曲も多く、2020年の成果を改めて感じる1枚にも仕上がっています。本アルバムの収録曲、ならびにタイトルに込めた思いをお聞かせください。
RIKU 今回のアルバムは、2020年に制作した曲がメインになっています。各楽曲、軸となるメッセージは違ったりしますけど、コロナ禍という状況にリンクする部分が、どうしても多くありました。
そういったものも踏まえて、新しくレコーディングした『SILVER RAIN』をはじめとした新曲たちも、改めて『REBOOT』のテーマ「再起動」に沿った内容になっているのかなと、すごく思っています。
去年は、僕ら表現者も、何かを発信しないといる意味がない、という風に思ってしまう部分が多くあり、すごく悔しい思いをしたり、つらい時間が長かったんです。このアルバムは、もちろん皆さんのために作っていますが、制作しながら、自分自身にエールを送る感覚で、自分のためにも歌っていた気持ちがありました。
だから、自分たちが自分たちにとっての生き抜くエネルギーのような存在になれたら、もっとより強いエネルギーとなって、皆さんの元へ届くんじゃないかな、と感じていました。
このアルバムを少しでも、一瞬でも聴いてくれた人にとっての時間が、また明日や今日1日を生き抜くエネルギーにつながったらいいな、誰かの希望の光になれたらいいな、という願いを込めて、1曲、1曲、全力で表現しました。
2021.02.15(月)
文=赤山恭子
撮影=榎本麻美
動画撮影=松本輝一