筋肉痛が起きるタイミングは年齢差より個人差

 たまに運動したら、翌々日くらいに筋肉痛が出た。よく齢をとると筋肉痛は遅れてやってくるというけれど?

 そもそも筋肉痛は、ふだんあまり使わない筋肉を突然使ったり、長い時間同じ筋肉を使うことで、筋繊維が傷つき、その傷を修復する際、炎症が起きて痛みが出ると考えられています。

 ある研究では、その筋肉痛が起きるタイミングは、年齢差による変化はみられず、個人差の方が大きいことが明らかになっているそう。ふだんから運動している人なら、筋肉にはダメージはないだろうが、デスクワークばかりしていて筋肉量が減っている人が急に慣れない運動をすると筋肉痛が出るというわけ。

 それだけ運動不足だということの証なのだ。

 「30代はまだ外面だけを気にして運動をしようという人は少ないですが、高齢になると骨粗鬆症や骨折などが心配になって、運動を始める人が多いですね。もしも筋肉痛が遅くなったと感じたら、筋力が低下していると思って、運動を始めるとよいでしょう」とクレアージュ東京エイジングケアクリニック浜中聡子院長。

 運動し始めは無理をし過ぎないことも重要です。筋肉痛が出たときは筋肉が炎症を起こしているので、休養をしっかり取りましょう。恒常的に運動を続けていくことが肝心です。

浜中聡子(はまなか さとこ)

北里大学医学部卒業、北里大学大学院医療系研究科 臨床医科学群精神科学修了。北里大学東病院精神神経科、北里大学病院救急救命センター、亀田総合病院精神科勤務を経て、2009年AACクリニック銀座院長。’17年よりクレアージュ東京エイジングケアクリニック (Dクリニック東京 ウィメンズ)院長。心身両面からのケアでウェルエイジングを提唱。