年齢差はなし! 抜くと増える、も迷信

 ある日、ふと鏡の中の白髪に気づいて、とうとう私も……とショックを受けた人も多いのでは?

 「白髪は加齢によって生じる自然現象ですが、老化の最初の症状というわけでもないですね」とクレアージュ東京エイジングケアクリニックの浜中聡子院長。

 そもそも白髪は女性ホルモンの低下や血流の低下によって、毛根にあるメラノサイトの働きが衰え、黒い色素のメラニンの生成の産生量が減ってしまうために出てくる。

 10代20代で白髪のある人は遺伝的要素が強く、40代では、白髪の多い人もいれば、まったくない人もいるそう。つまり個人差が大きいのです。

 白髪を予防するためには、まずは食生活が重要。髪の成分はたんばく質であるため、良質のたんばく質をしっかり摂ること。さらにビタミン、ミネラルなどを含む食材をバランスよく食べること。

 「よく髪には海藻がいいと言われています。確かにミネラルが多く含まれていますが、それだけ単品で食べるのは避けましょう。野菜や果物などもビタミン、ミネラルを含んでいますので、いろいろな食材を複合的に食べるようにしてください。体への吸収力が高まります」(浜中先生)

 ちなみに白髪は黒髪よりも太くてしっかりしているので、より目立つそう。また、抜くと増える、というのは迷信です。

 やはり、バランスの良い食生活が肝心ということ。ミネラル分だけでなく様々な食材を意識的に食べるようにしましょう。

浜中聡子(はまなか さとこ)

北里大学医学部卒業、北里大学大学院医療系研究科 臨床医科学群精神科学修了。北里大学東病院精神神経科、北里大学病院救急救命センター、亀田総合病院精神科勤務を経て、2009年AACクリニック銀座院長。’17年よりクレアージュ東京エイジングケアクリニック (Dクリニック東京 ウィメンズ)院長。心身両面からのケアでウェルエイジングを提唱。