vol.34 BOUCHERON(ブシュロン)
「セルパンボエム」のリング
「美佐季さんのおすすめのリングは何ですか?」──仕事柄、こんな質問をよくいただきます。
そんなとき、決まって挙げるのが、スネークをモチーフにしたブシュロンの人気コレクション「セルパンボエム」。
私自身、このコレクションのブレスレットを「お守り」として大切に身につけている、思い入れのあるジュエリー。一見、個性が強いようにも思えますが、実はとっても使い勝手のいいリングなのです。
このリングの良さは、プレイフルなところ。ドロップ型のモチーフは、逆さにつけても可愛いし、デザイン違いのリングを重ねづけする楽しみも。
新作のオープンタイプは、指の間の空間から肌が見えるのが「抜け感」となり、ボリュームはありますがとても軽やか。
一見マダムっぽいなと感じるかもしれませんが、指につけてみると洒落ていて、とても素敵。今だったら地金の色は統一せず、あえてミックスさせるのが気分です。
また、似合う洋服を選ばないのも、このリングのすごいところ。カジュアルなTシャツやデニムにも、端正なシャツにも、華やかなドレスにもオールマイティに似合う幅の広さ。
目を引くデザインなので、シンプルな服にも映えて、ほんのり個性を添えてくれます。さらに、年齢を問わずつけられるのも魅力。
モチーフがひとつのシンプルなタイプからスタートして、買い足していくのも素敵だと思います。
リングは自分の目で見て楽しむことができるアイテム。だからこそ、目にするたびにちょっと気持ちが上がって、いい気分で過ごせる……そんな「お気に入り」にぴったりのリングだと思います。
伊藤さんは「セルパンボエム」のブレスレットも愛用。パリにオーダーしていたものが、東日本大震災の当日に伊藤さんの元にやってきたことから、「お守り」として、毎日のようにつけている。
「『セルパンボエム』は、飽きのこないデザインだと実感しています。今回ご紹介したのは地金×ダイヤモンドですが、色石のものもあるので、好きなタイプを吟味して」(伊藤さん)
伊藤美佐季(いとう みさき)
ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を活かしたスタイリングは、女性誌のほか多くの女優からも支持が高い。ジュエリーに関する講演などでも活躍。近著に『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』(ダイヤモンド社)。
Column
伊藤美佐季のSource of yourself
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2020.08.17(月)
Text=Miwako Yuzawa
Styling=Misaki Ito
Photographs=Masami Naruo(SEPT)
Make-up=Tomohiro Muramatsu(sekikawa office)
Hair=SHOTARO(SENSE OF HUMOUR)