【KEY WORD:ピンタレスト】
アメリカのCold Brew Labs社が運営している、画像のスクラップに特化したSNSサービス。撮影した画像や、ウェブ上で見つけた画像などを、「ボード」と呼ばれるスクラップ画面に投稿すると、一覧表示される。2012年4月にFacebookにより買収されることが発表された。
新しいつながり方で世界の未来が変わる!?
ピンタレスト(Pinterest)というウェブサービスが人気を集めています。これは、インターネットの写真スクラップブックのようなもの。ウェブページで偶然見つけた素敵な画像や動画をピンタレスト上の自分のボードにスクラップすることができます。また、他人のスクラップブックを見ることも可能で、そこで気に入った写真があればそれも自分のボードに追加することができます。
2010年にスタートしてわずか2年半ほどで、アメリカ国内だけでもすでに約2千万人のユーザーを獲得し、急成長しています。日本でも都市部を中心に人気を集めています。
運営会社のコンセプトは、「面白いと感じるものを通じて世界全員をつなぐ」というものです。フェイスブックやミクシィなどのSNSは、リアルで知っている友人とつながるためのもの。しかし距離や時間を超えてつながることのできるインターネットの世界で、リアルの友人とつながるだけではもったいない。そこで「同じ音楽の好み」「同じ食の好み」でもつながろうというようなサービスが出てきたのです。
ピンタレストもこういう「同じ好み」でつながるサービスです。ただ従来の同種のサービスと異なるのは、その「同じ好み」を写真や動画というビジュアルで表現すること。ビジュアルであれば、言葉が通じなくても、コミュニケーション下手でも、簡単に「同じ好み」の人たちとつながることができるわけです。まさにグローバル時代のサービスですね。
このビジュアル経由のつながりを活かせば、たとえば家具や雑貨のオンラインストアで素敵な商品を紹介し合ったり、ファッションショーの写真レポートを共同作成したりといった、さまざまな面白い試みができるようになります。しかも会話する必要もなく、互いのセンスと直感だけで共同作業ができるようになるわけですね。これは新たなインターネットの可能性を切りひらき、またひとつたいへん面白い未来を生み出していくのではないかと思います。
2012.09.07(金)