給水塔の魅力を広く伝える 偏愛本の究極の形

『団地の給水塔大図鑑』

むきだしの偏愛そのもの。誰がなんて言ったって、私はこれが好きなんだ、という強度。

 とは言っても、この本は外に開かれている。自分にさえわかればいいのだ、とよがることなく団地の給水塔の魅力を広く伝えるために、最適な見せ方を模索した跡がある。

 これぞ偏愛提示の理想形だ」(花本さん)

『団地の給水塔大図鑑』

小山祐之
シカク出版 2,500円

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花本 武(はなもと たけし)さん

BOOKSルーエ書店員。1977年東京都生まれ。書店勤務のかたわら詩作や朗読活動も行う。著書に私家版詩集『POP』『花本武の不在証明詩集』『ひとかどの男』など。


BOOKSルーエ

所在地 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-14-3
電話番号 0422-22-5677
営業時間 9:00~22:30
定休日 無休
http://www.books-ruhe.co.jp/

名物書店員が選ぶ
偏愛を感じる本

2020.07.22(水)
Text=Etsuko Onodera
Photograph=Hirofumi Kamaya

CREA 2020年6・7月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

偏愛のすすめ。

CREA 2020年6・7月合併号

好きなものがあるっていいよね
偏愛のすすめ。

特別定価840円

偏愛の対象は人それぞれ。愛するものと出合った人たちの言葉は、どれも純粋な喜びに満ちていて、耳を傾けているだけで幸せな気分にしてくれます。パンダに魔女っ子おもちゃ、脚付きの器にカツカレーの食べ方まで。マイワールドを謳歌する人々の“偏愛”を盛りだくさんでお届けします。気になる作品満載のBOOK in BOOK「愛してやまない映画とドラマ」も必見です。