花本 武さんの偏愛を感じる4冊

 名物書店員、「BOOKSルーエ」書店員の花本 武さんが偏愛を感じる4冊を、うかがいました。


日本人に人気の三国志。その理由を新たな視点で語る

『愛と欲望の三国志』

「三国志を語りだすと止まらない人は多い。キャラの立った武将たちに萌え、知略の限りを尽くす合戦に胸を熱くする。

 箱崎さんはそういう“語り”からもう一歩踏み込んで、『三国志』というカルチャーを、日本人がどのように受容してきたのかを徹底的に調べて、学術的に論じている。

 学問の入り口は、どんなところにもある。“好き”が高じるということの素晴らしさを教えてくれる」(花本さん)

『愛と欲望の三国志』

箱崎みどり
講談社 現代新書 860円

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2020.07.22(水)
Text=Etsuko Onodera
Photograph=Hirofumi Kamaya

CREA 2020年6・7月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

偏愛のすすめ。

CREA 2020年6・7月合併号

好きなものがあるっていいよね
偏愛のすすめ。

特別定価840円

偏愛の対象は人それぞれ。愛するものと出合った人たちの言葉は、どれも純粋な喜びに満ちていて、耳を傾けているだけで幸せな気分にしてくれます。パンダに魔女っ子おもちゃ、脚付きの器にカツカレーの食べ方まで。マイワールドを謳歌する人々の“偏愛”を盛りだくさんでお届けします。気になる作品満載のBOOK in BOOK「愛してやまない映画とドラマ」も必見です。