歴史は繰り返すから 終息の日も必ず訪れる
Q5. 生活必需品で足りないものはありますか?
マスクや使い捨ての手袋、アルコールなどの消毒液関連はいまだ品薄で、あってもすぐ売り切れてしまいますが、それ以外の品物は平常通り。
でもだいぶマシになりました。
ただ、美容院やエステサロンに行けないので、みんな困っているはず。
今ごろは70年代のヒッピーかロックバンドのヘアスタイルになっているかも?(笑)
Q6. 外出自粛によるストレス、不安の解消法は?
基本的に女性向けですが、男性にもおすすめなのが、こちら!
一番大切なのは“おしゃべり”と“掃除”だと思います。
会話は自分と家族、友達の心のために。
掃除は体と環境のために。
おしゃべりが苦手なかたはSNSでも良いですが、今は相手も時間の融通がきく時期でしょうから、遠慮せず打ち解けた会話を心がけたいですね。
自分の想いを口に出して語る、っていろんな意味で、とても大切だと思います。
そしてお互いの話を聞いたり聞いてもらったりするのは、自分の存在を認めてもらえるようでとても嬉しく、日常の癒やしにもなると思います。
それが、励まし合える楽しい友人として繋がりを深めることにも。
遠方に家族がいる場合は電話でもなんでもちょくちょく連絡をとると、絆を確認し合えて安堵感が高まります。
出勤の移動時間がない分、家の掃除に時間を回し、除菌対策もしっかりと。
埃取りと拭き掃除をすれば、それだけで運動不足がかなり解消されます。
この際だからバスルームから玄関、ベランダ、窓拭きまで徹底的に掃除してみるのもいいかも。家がきれいだと、自分のいる空間が愛おしくなり、気分もアップ、快適に過ごせます。
断捨離にも良い機会です。余計なものを捨てると、すっきりして掃除がしやすくなりますね。
運動不足の解消といえば、ある友人は7階建てのマンションの上り下りを毎日3回。
なんと75歳! 体を動かすと気分もすっきりします。
家族と協力し合い、家事を分担して楽しんでみても。
たまに、極上の美味しいものを作ってみるとか、テイクアウトも利用して楽しむのもよし。
などなどやっていると、あっという間に1日が前向きに過ぎてゆきます(笑)。
栄養バランスの良い、美味しいものを適度に食べ、睡眠をしっかり取る。
それが前向きな時間を導いてくれる気がします。
Q7. ウェブサイトやSNSの新たな活用法は?
使用頻度が一番増えたのは、オンライン会議アプリ「Zoom」やメッセンジャーアプリ「WhatsApp」。
数人でのビデオ会議やネット講座、友人たちとのおしゃべりライブに活用しています。
時間に余裕があるので、自身のInstagramやFacebookへも、頻繁に投稿するようになりました。
Q8. 日々の暮らしで心がけていることは?
不安に陥らないように、暗く悲しいとか過激な傾向の報道番組を見過ぎないように気をつけています。
ただパンデミック状況下では一晩で、もしくは数時間で世の中が激変することもあります。
随時、正確な報道から情報を取るように心がけています。
それでも、現在の仕事や将来が心配にはなりがち。
新型コロナが終息したあと、将来どうなってゆくのか推測して、私は何ができるのか、自分自身を積極的に研究中。
歴史は繰り返します。
パンデミックの終息の日は必ず来ると、前向きに考えるように努めています。
Q9. ふさぎこみがちな昨今、心温まる話があればぜひ!
ちょっと違いますが……。
飛行機も車も行き交ってないので、とにかく空気がきれい!
モンテスペルトリの中心街は高台にあり、30キロほど東にあるフィレンツェが見えます。
通常だとフィレンツェ上空は快晴でも灰色のスモッグで覆われていますが、今はすっきりと澄み渡って美しい眺め。
各都市おこもり生活は大変ですが、きれいな空気を吸えるようになったみたいで良かったです。
なんだか地球の自浄作用のように思えます……。
それと交通量のすくない田舎道に、車の代わりにイノシシ、ノロジカ・ファミリーが昼でも闊歩しています。
時にヤマアラシも。
Q10. CREA WEB読者にメッセージをぜひ!
今、誰でもできる一番の社会貢献は、とにかく外出しないことです。
感染拡大の回避が最大の目的ですが、気づかずに感染しているかもしれない自分から他人に移さないためのマナーでもあります。
そして万が一感染してしまって病人となると医療機関に負担をかけてしまう、それも避けられます。
ワクチンができるまで、日々のほっこり生活を楽しみながら頑張りましょう!
※記事の内容は2020年4月28日(火)現在のもの。制度や現況の情報は一部であり、各自治体、エリアなどによって異なる場合があります。
大平美智子(おおひら みちこ)
イタリア専門コーディネーター&ライター
美しいもの、美味しいものをテーマに雑誌など各媒体でイタリアの素敵を情報発信中。トスカーナ流ホリスティックライフを夢みてキャンティの田舎で小さなオリーブ農園経営にも挑戦。 Instagram @michiko.ohira
新型コロナの知らなかったこと
世界各国からリアルな現地ルポ
2020.04.30(木)
文・撮影=大平美智子
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