ロックダウン56日目にして 規制が緩和! 

 新型コロナウイルスの感染拡大により2020年3月10日(火)から自由を奪われていたイタリア。

 今、規制が少しずつ緩和され、早くも活気を取り戻しつつあるよう。

 イタリア中部のフィレンツェに在住するコーディネーター大平美智子さんが現地の様子をレポートしてくれました。


 イタリアは2020年4月20日(月)を境に緩やかに感染者数が減り続け、5月4日(月)にようやくロックダウンが一部解除しました。

 そしてフェーズ2「新型コロナウィルスと共存」という次なる段階の政策に入り、業種を限定して全国のオフィスや工場が再開。

 イタリアのジュゼッペ・コンテ首相は、ようやくたどり着いた収束の第一歩を無駄にせぬよう「信頼と責任をもって行動するように」と国民に呼びかけました。

 ここフィレンツェ県でも約40,000社が営業開始、約13万人が仕事に復帰です。

 会社施設はオープン前に除菌作業が行われ、バスや電車など公共機関ではマスクと手袋の着用が必須。

 ソーシャルディスタンスも実現しやすい1メートルに縮み、車両の乗り降り口も規制され、シートの半数には使用禁止のチェーンが掛けられました。

 バスも列を守って乗車し、定員制など、緩和とともにさまざまな制約がいたるところで増えました。

 窮屈ではありますが、快晴の爽やかな空の下、明るい希望が市民の心に広がっています。

 イタリアもだんだんお行儀良い国に変身しているかも⁉

 でも、イタリア全土がハッピーになるにはまだ時間がかかりそう。

 以前の平時のようには、出来ないことが山ほどあるからです。

まだ気軽には友達と会えない

 フェーズ2に入り、ようやく近親者との面会も許可され、親戚や恋人にも会えるようになりました。

 公園で遊べるようになり、遠くまでの犬の散歩も、対人距離1メートルの確保を条件に屋外スポーツも許可されました。同州内であれば他市や他県への移動も日帰りを条件に可能な場合も。

 でも友人に気軽に会うことや、外食、旅行などはまだまだ禁止されています。

2020.05.17(日)
文・撮影=大平美智子