インターネットの普及で世界は急速に、身近に感じられるようになりました。

  毎日ニュースや情報で多くを知る機会に恵まれていますが、知っていることの裏に私たちの知らない「事件」や「変化」が起きています。

 イタリアはルネサンスの発祥の地である美しい古都、フィレンツェ。

 そこで仕事をしながら子育てする大平美智子さんが「ある少女」によって、変わってしまったご自身の暮らしをリポートします。

環境保護のジャンヌ・ダルクが叫ぶ
あなたたちを許さない!

「地球が大崩壊しているというのに、あなたたちは何もしないで経済成長のおとぎ話ばかりしている!」と各国首脳相手に涙しながら怒りのスピーチをぶつけた16 歳のグレタ。環境保護から飛行機を使わず、なんとヨットでニューヨークへ。©DPA/共同通信イメージズ

  2019年9月23日、ニューヨークの国連本部で開かれた気候行動サミットで、各国の首脳を相手に怒りのスピーチで世界をうならせた16歳のスウェーデン環境保護活動家グレタ・トゥーンベリ。

 8歳のときに地球が病んでいることに心痛めたグレタは、12歳から一人で気候変動対策を訴え続け、16歳でもうひとつのノーベル賞と称されるスウェーデンの「ライト・ライブリフッド賞」を受賞。

 2019年10月にはノーベル平和賞の候補にも挙がりました。

 議会や政治家に対する率直で熱のこもったスピーチが、若者を中心に広く知られています。

大自然に寄り添う、美しい国スウェーデン。環境税が導入されていたり、家庭ごみの約96%がリサイクルされていたり世界で最もエコ先進国であるけれど、グレタにとってはまだまだ足りないよう。©DPA/共同通信イメージズ

 地球温暖化への早急な対策を訴える高校生のグレタの声は、今、世界中に社会変動を起こし始めています。

 とりわけ敏感に共鳴しているのがヨーロッパのティーンたち。

 グレタは「学校で勉強するより、今は行動の時!」とTwitterなどのSNSで発信し、授業をボイコットして気候変動対策を訴えるストライキ「未来のための金曜日」への参加を呼びかけ続けています。

2019.10.11(金)
文=大平美智子