vol.29
CHANEL
(シャネル)
「コメット コレクション」の
ジュエリー
皆さんは、好きなモチーフがありますか?
私は、星のモチーフが大好き。しかし、同じ星でもよく見るとデザインは様々。だから、星の中でも「好きな星」と「そうでもない星」があります。
私好みのスターモチーフの筆頭が、シャネルの「コメット」。シャネルのスターは、子どもっぽくも、ロックっぽくもなく、ノーブルな佇まいが、いかにも大人の遊び心という感じ。
地金に厚みがあり、少しぷっくりしていて、宝飾品ならではの贅沢感があります。
最近、私が気に入っているのは、「耳元を左右同じバランスにしない」コーディネート。あえて片耳だけつけたり、重ねづけすることで、意外なお洒落が楽しめるのです。
今回の「コメット」も、上のスタッズタイプはイヤリング、下は彗星から尾が出ているデザインのピアスと、ひとつの耳にレイヤードしてみました。
つけ方を少し変えるだけでぐっとモード感が出ますが、ともするとコスチュームジュエリーのようにも見えてしまうので、服装はカジュアルになりすぎないほうがベター。
上質な服に、あえて耳元で「はずす」のが洒落て見えるコツだと思います。モチーフの中でも、ハートやフラワーなど、甘めのものを重ねると、トゥーマッチに見えてしまうのですが、辛口が持ち味のスターなら大丈夫。
品よくレイヤードすることで、お洒落感は格段に上がりますので、ぜひ試してみてください。
マドモアゼル シャネルが大好きだったという「コメット(彗星)」。ダイヤモンドで彩られた5つの角を持つモダンなフォルム。
「デイリーにつけるなら、素肌にカシミアのセーターの耳元にさりげなく、というスタイルも素敵」
伊藤美佐季(いとう みさき)
ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。数々の女性誌で活躍するほか、有名女優からも支持が厚い。近著に『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』(ダイヤモンド社)。
Column
伊藤美佐季のSource of yourself
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2020.01.12(日)
Styling=Misaki Ito
Photographed=Masami Naruo(SEPT)
Make-up=Tomohiro Muramatsu(sekikawa office)
Hair=Kota Suizu(SEPT)
Text=Miwako Yuzawa