vol.30 LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)
「マンチェット PMB ブロッサム」のバングル

ここ最近のジュエリートレンドのひとつとして私が気になっているのが、「不透明な色石」。
カラーストーンというと、透き通ったキャンディカラーのような綺麗色の石というイメージがありましたが、最近は、ターコイズ、オニキス、カーネリアンなど、不透明な色石を使った新作がたくさん出ています。
今回ご紹介したバングルも、マラカイトという深いグリーンの色石をあしらったもの。
私にとっては、「カフリンクスなどに使われる男っぽい石」というイメージだったので、とても意外、かつ新鮮に感じられました。

模様の入ったシックなグリーンは黄みのある日本人の肌に映え、透明な石にはない“強さ”が魅力です。
太いゴールドのバングルにマラカイトを5つ並べたデザインは、とても個性的。このインパクトに負けないグラフィカルな服を合わせ、全体がまるでアートのように見えたら面白い、というのが今回のスタイリングポイント。
こういう主張の強いジュエリーは、誰にでも似合うものではありませんが、その分似合ったら格好いい!
自分自身とのバランスを考え、洋服だけでなく、メイクやヘアスタイルまで含めて「こういうスタイリングなら素敵かな!?」と考えがいのあるジュエリーだと思います。
バングルは、イエローゴールドの地金の片側半分にマラカイトが5つ並び、その上にはダイヤモンドをあしらったモノグラム・フラワーモチーフが。もう半分は地金のみのデザイン。
「このバングルを主役にするなら、ベーシックな服とコーディネートするのもアリ。黒のシャツやライダースなど、ピリッとした強さのある服と合わせて」
伊藤美佐季(いとう みさき)
ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。数々の女性誌で活躍するほか、有名女優からも支持が厚い。近著に『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』(ダイヤモンド社)。

Column
伊藤美佐季のセンス・オブ・ジュエリー
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2020.02.01(土)
Styling=Misaki Ito
Photographed=Masami Naruo(SEPT)
Make-up=Kie Kiyohara(beauty direction)
Hair=Nori Takabayashi(YARD)
Text=Miwako Yuzawa
CREA 2020年2・3月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。
この記事の掲載号
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