トレンドカラーなのに浮かない
輝きの名手
ルナソルはトレンドの取り入れ方も上手。その鍵を握るのがパールを駆使した光の演出だ。とにかく使用するパール素材の種類が半端じゃない。粒の大きさや色、輝度や透け感の異なるさまざまなパールを色ごとに組み合わせ、配合比率も変える徹底ぶり。
「トレンドを押さえつつも上品であることが大前提。最もこだわっているのが光のバランスです。たとえば、光と光の間でチラチラ輝くとか、色の奥に光感を散りばめるといった繊細で複雑な質感はルナソルならではの配合だと思います。色ごとに質感や光感が違うので同じ処方のものはありません」
ちなみに、超マット口紅も「人工的で浮くから」という理由で作っていない。流行には柔軟だけど不自然なのはアウト。
その人を美しく見せる
ベースメイク
「ルナソルの浄化メイクはその人自身を美しく見せるメイク。丁寧に一つ一つのステップを施すことでその人になりきっていくメイク」
今回の取材で最も印象に残ったのが乾さんが語った言葉。まさにこれを突き詰めて作ったのが水ツヤファンデーションだ。
色材をオイル状にするという新しい処方を開発。のばしたそばから肌と一体化し、気になる毛穴や色ムラをカバー。みずみずしいツヤとハリに満たされる水ツヤ肌はクセになる心地よさ。2019年2月にはオイルを仕込む水ツヤパウダーファンデも登場。ルナソルのベースメイクは大人の肌にこそ味方になる。
●教えてくれたのは……
乾 裕美さん
カネボウ化粧品 マーケティング部門 リージョナルブランドグループマネージャー。2004年からルナソルの商品開発を担当し、「浄化メイク」のリニューアルも手掛ける。アイシャドウやファンデーション、スキンケアまで、あらゆる試作品に囲まれて生活をしている。
Column
吉田昌佐美のブランド魂発見!
鋭い視点からの取材力と情報の蓄積に定評を持つキャリア35年の重鎮美容ジャーナリストが、コスメブランドそれぞれの「強み」を解説。さまざまな逸品ビューティアイテムに込められた「魂」に迫ります。
2019.04.23(火)
Text=Masami Yoshida
Photographs=Kenichi Yoshida