100日間から1年間チャレンジに!

人に話したり、ブログに書いたり、カレンダーで毎日目にするようにしたり。「続けるための工夫は人それぞれ。ご褒美を設定すると達成感がありますよ」

 自分のスタイルがあれば、毎日違う服を着なくてもいい。そんな気づきもあった100日間を終えて、松尾さんはチャレンジ期間を1年間に延長することを決めた。

「100日間、ワンシーズンのチャレンジで気づいたことがたくさんあったので、このまま1年間続けたときに、自分にどんな変化が起こるのかを見てみたくなったんですよね。

 ただ、その時点でも最後までやり抜く自信はなかったので(笑)。専用のブログを立ち上げて公にすることで退路を断ったり、いつも使っているGoogleカレンダーに1カ月ごとの達成日を記入して毎日目に入るようにしたり、半年と1年の達成日に1泊旅行のご褒美を設定したりと、続けるための工夫はあれこれしました」

機能的なお手入れグッズをセレクト

 1年間洋服を買わないチャレンジ中にはさまざまな変化があったけれど、もっとも早く訪れたのは、大嫌いだった服のお手入れに目覚めたことだった。

「以前は、目立つシミや毛玉ができたら、それを口実にまた新しい服を買っていたけど、買えないとなると、そうも言っていられない。自分の性格も考えて、なるべくお手入れを簡単に済ますには機能的に優れたものを選ぶのが得策かなと思い、いろいろ調べて、かなや刷子の『毛玉取りブラシ』、パナソニックの『衣類スチーマー』、汚れがよく落ちる『ウタマロリキッド』や『ハイドロハイター』などを揃えていきました」

ニット類の毛玉取りに選んだのは、かなや刷子の毛玉取りブラシ。「電動式よりも手軽に使えて、ニットに穴を開けてしまうなどの失敗が少ないのがいいんです」。エリや袖口の黄ばみ、Tシャツの漂白などに「ウタマロリキッド」と「ハイドロハイター」を愛用中。
サッとシワ取りができるパナソニックの衣類スチーマー。薄くて幅を取らないMAWAハンガーはクローゼットがスッキリするだけではなく、滑りにくいのでシルクやキャミソールなども掛けられて便利。

 いくらいい道具を揃えたからといって、いまでもお手入れは、やっぱり面倒くさい。でも、以前と違うのは、一つひとつの服を可愛いと思うようになったことで、お手入れが嫌ではなくなったところだ。

「お手入れしながら同じ服を何度も着ていると、その服が愛おしくなって、丁寧に扱ってあげたくなるし、クローゼットにぎゅうぎゅうに詰め込むのはかわいそうだから、少し隙間をあけてあげようとか思うようになっちゃって(笑)。

 チャレンジ前はお手入れのことなんてまったく考えず、一目惚れでパパッと購入していたけど、いまはお手入れのしやすさも含めて購入するようになったから、そこも大きく変わりましたよね」

2018.01.20(土)
文=今富夕起
撮影=平松市聖