空から活火山を望む
絶景アドベンチャー

空から直接「フォーシーズンズリゾート フアラライ」敷地内に飛んできたヘリコプター。

 巷ではドローンが流行っているけれど、ドローンよりももっとダイナミックに空からの景色を楽しみたいというのなら、ヘリコプターしかない!

 「フォーシーズンズリゾート フアラライ」にはヘリパッドはないけれど、ヘリコプターが敷地内のゴルフ場の一角に直接降り立つことができる。つまり、ホテルから直接空へ飛び立つことができるのだ。

 リゾートのロビーでヘリコプターに乗る際の注意事項を聞いてから、カートでゴルフ場へ。わくわくしながら待っていると、「来たわ!」と、リゾートスタッフの方が空を指差した。ヘリコプターはみるみる大きくなってゴルフ場に降り立った。

 機内ではシートベルトと、マイクが付いたヘッドホンを装着し、パイロットの佐藤耕司さんの声が聞こえるか確認した。いざ、空へ! ふわりと地面から離れたかと思ったら、見送るリゾートスタッフの皆さんがあっという間に米粒のようになった。

離陸してすぐにゴルフ場の溶岩とバンカーの形がくっきり見えた。

 この日はマウナケア山方面の天候がよくないということで、島の南側のコースをとることに。

フアラライ山のクレーター。噴火口が連なっている。
マウナケア山は雲の上に顔を出していた。

 まずはフアラライ山のクレーター群の上を通って南へ。空から見ると、マウナケア山頂から眺めた風景とはまったく違った。溶岩が流れていった道筋も確認でき、活発な火山活動の歴史が刻まれていることがよくわかる。

キラウエアのハレマウマウ火山口。真っ赤な溶岩と水蒸気が見える。
まん丸なダブルレインボーが見えた。小さな輪の中央にはヘリコプターの影。ブロッケン現象だ。

 続いてキラウエア山へ。ここは今なお溶岩が流れ出ている活火山だ。ハレマウマウ火口では真っ赤に燃える溶岩が見え、噴煙が上がっていた。ここは活火山が間近で観光できる世界でもめずらしい場所としてユネスコの世界遺産に登録されている。

キラウエア山の真っ赤な溶岩が流れている姿も空から確認できた。
溶岩が海に流れ落ちている海岸。潮が満ちていたが、少しだけ赤い溶岩が見えた。

 溶岩の流れに沿って飛んでいくと、その先は海だった。海に流れ落ちた溶岩は一気に冷やされて固まる。この場所で今もハワイ島は成長しているのだ。

 潮が満ちていたので流れ落ちる溶岩は少ししか見えなかったが、ずっと見てみたかった光景を目の当たりにして、改めて大自然の雄大さに畏敬の念を感じた。

アメリカ国土最南端のカ・ラエ岬(サウスポイント)。ヘリコプターなら楽々と辿り着くことができる。
途中、ビーチに降りた。日本人パイロットの佐藤耕司さんはヘリコプター操縦歴18年の大ベテラン。ダイビングやサーフィンもこなすというナイスガイだ。
イルカの群れと、一緒に泳ぐスノーケラーたちも見えた。
「フォーシーズンズリゾート フアラライ」の全景。美しいビーチとたくさんの緑に恵まれていることがわかる。

Paradise Helicopters
(パラダイス・ヘリコプターズ)

http://paradisecopters.com/

2017.12.04(月)
文・撮影=たかせ藍沙