2016年12月21日より、ハワイアン航空によるハワイ島への直行便が就航。これにより「ハワイ島経由、オアフ島行き」というハワイの新しい楽しみ方ができるようになった。

 今回は、ハワイ島の自然を体験できるツアーに密着。感動のサンセット、星空、火山……通称ビッグアイランド、ハワイ島を楽しむヒントが満載だ。

ハワイ島の聖なる山、マウナケア
その頂で夕日と星空を満喫!

マウナケア山頂で記念写真!

 ハワイ島には、地球上でもっとも澄んだ空気を味わえると言われる場所がある。ハワイ最高峰、標高4205メートルを誇る「マウナケア」の山頂だ。ハワイ島のシンボルともいえるこの山は、世界屈指の天体観測地としても有名で、山頂付近には日本の「国立すばる天文台」をはじめ、11カ国による計13基の天文台がずらり。太平洋のド真ん中、ハワイ島の並外れた空の暗さが、遥か宇宙の最果てにあるかすかな光の発見をも可能にするというから、この地を抱く自然のパワーには圧倒されてしまう。

 今回は、そんなハワイ島の聖なる山、マウナケアで夕日と星空を観察するほか、さまざまなアクティビティを提供する、「マサシのネイチャースクール」に密着しよう。

マウナケア山頂は非常に空気が乾燥しているため、世界中のどの地域よりも快晴の夜が多いという。

 14時半にホテルから迎えのツアーバスに乗り込み、1時間半ほどかけてマウナケアの中腹、標高2800メートル地点にある「オニヅカ・ビジター・センター」へ。ハワイの日系人初の宇宙飛行士、オニヅカ大佐にちなんでネーミングされたこのセンターでは、無料のビデオ上映や、星空観測サービス、また温かい飲み物やお土産の販売も。また、この山に詳しいレンジャーが常勤しているので、マウナケアや各天文台に関する質問にも応じてくれる。

 バスから降りると、ひんやりとした山の寒さを感じ、レンタルサービスの防寒服を着込む。16時半には、自然に囲まれた外のベンチで、少し早めの夕ごはんにお弁当を。温かいお味噌汁のサービスもあり、その懐かしい味わいが異郷の山上で日本人心に染み渡る。この場所で高山病対策のためにしばらく体を慣らし、いざ山頂へ。

ツアー客には、ダシの効いた少し濃いめのお味噌汁の炊き出しサービスが。
オニヅカ・ビジター・センターの外にあるベンチで腹ごしらえ。まさかマウナケアで幕の内弁当を食べる日がくるとは(笑)。

 山頂を目指すといえども、歩いて登山をするのではなく、車で向かうことができるのでご安心を。溶岩に囲まれたガタガタ道を進む途中、車窓からは美しい雲海を目にすることができ、山頂での夕日観賞への期待が高まる。

ツアーのバン。富士山よりも標高の高い山を登りきる心強い存在。
標高4139メートル地点には、日本の「国立すばる天文台」をはじめ、NASAのものなど、世界最多の天文台群が。

2016.12.29(木)
文・撮影=中山理佐