久しぶりのグランドケイマン
大混雑の海にエイも困惑!?

街並みに洗練を感じるジョージタウン。英国領の色を濃く感じます。

 4日目はイギリス領ケイマン諸島の、グランドケイマンへ。

 寄港したジョージタウンは、土産物を扱うショップやレストランの入った、プランテーションスタイルの建物が連なる中心地。クラシカルな建物に、崇高な気高さを感じるのは“女王陛下のケイマン諸島”だから?

 それでも少し車を走らせれば、賑わいは遠のき、パステルカラーの愛らしい家など、地元の暮らしが見えてくる。

スティングレイシティはエイたちと遊べるユニークなスポット。(C)Cayman Islands Department of Tourism

 今回のハイライトはスティングレイシティ。サザンスティングレイ(エイ)に餌付けができる世界的にも貴重なスポットなのだ。

 ずいぶん昔に、このスティングレイシティでダイビングをしたことがある。真っ白な砂地の浅瀬に、エイが集まってきて、手の平にのせたイカの切り身をスポッと掃除機のように吸い込んでくれる。指先がエイのお腹に触れた時のマシュマロのような感覚が忘れられず、再訪を心待ちにしていた。

かつて訪れた時はほぼ貸切状態だったのが……。

 が、ボートでスポットに到着して、唖然。

 クルーザーが大挙している海の混雑ぶりは、まるで真夏の遊園地のプールのよう。

 ガイドいわく「エイとキスをすると7年ラッキーが続き、背負うとさらにラッキーが続く」。そんなことを言われたら、誰だって幸運がほしい。その一方で、災難なのはエイたち。ガイドにひとたびつかまると、お客の全員にキスをさせられ、背中にのせられ、解放される頃にはヘロヘロの様子。ご苦労様です。

餌につられてガイドにつかまったエイ。このあと、どんなことが待ち受けているのか知る由もない様子。

 ちなみに、グランドケイマンのツアーには他にも、世界的ビーチのセブンマイルビーチ訪問やドルフィンスイム、四駆車でのドライブなどもある。

 クルーズ4日目になると、寄港地から客船「MSCディヴィーナ」へ戻ると、なぜか我が家に帰った気分になるから不思議だ。

2017.12.14(木)
文・撮影=古関千恵子