夏から秋へと移ろうこの時期、山口へ出かけてみませんか。自然からもらう癒しとパワー、萩で過ごすのどかな時間など、夏の余韻と秋らしい趣も楽しめる“心地よい”スポットがたくさん。次の旅計画に加えたくなる、山口をとことん楽しむプランを3回にわけてお届けします。
Vol.02_絶景に癒され、湯宿で憩う
【秋吉台、長門】
前回の海景スクラップとは打って変わり、第2回は日本最大級のカルスト台地「秋吉台」の絶景を楽しむアクティビティをご案内。思い切り体を動かしたら、山口県でもっとも古い歴史を誇る「長門湯本温泉」で心身ともにリフレッシュ!
歩いて感じる大自然!
秋吉台のいいとこどり
秋吉台の楽しみ方は実にさまざま。ドライブはもちろん、自転車、ウォーキングからトレイルランまで、シーンや目的に合わせて選べるコースが豊富。今回は、大人の女性の休日にちょうどいいのんびりプランを、山口県の観光協会の方々が教えてくれた。
まずは、地元のトレッキングサークルに属している盛田咲さんが、おすすめしてくれた、秋吉台と秋芳洞を巡る“スロートレッキング”なルートをご紹介!
パノラマ絶景を探しに
「西の西山」へ
2015年9月、日本ジオパークに認定された美祢(みね)市・秋吉台。草原や石灰岩のパノラマ絶景を堪能できる、トレイルウォークがおすすめ。
「初めて訪れるなら、カルスト展望台をスタート地点として西の西山を巡り戻ってくるコースが一押しです。往復で約4キロ、景色を眺めながらのんびり歩いて約1時間30分。歩きやすい登山路が続くので、運動が苦手な女性でも楽しめるコースです」と、盛田さん。
西の西山は、「秋吉台一の眺望」と言われる絶景。レイヤードされた草原の上にランダムに点在する石灰岩の様子は、さながら自然が育んだインスタレーション。3億5千万年前の珊瑚礁から生まれたカルスト台地独特の景観に、心奪われること必至。
秋吉台(あきよしだい)
所在地 山口県美祢市秋芳町秋吉台山
電話番号 0837-62-0115(美祢市観光協会)
http://karusuto.com/
トレッキングのあとは
秋芳洞でクールダウン
西の西山の絶景を満喫した後は、秋吉台最大にして日本屈指の大鍾乳洞、特別天然記念物に指定されている「秋芳洞」(あきよしどう)へ。今回紹介した、トレイルウォークのコースのゴールであるカルスト展望台からは、遊歩道でつながっているのでアクセスも便利。
小さい頃から幾度となく秋芳洞を訪れているという盛田さん。
「学校の遠足などで何度も来ていますが、不思議と飽きることなく、見るたびにうっとりします。洞内の年間平均気温は17℃。夏から秋にかけては、ひんやりと澄んだ空気が心地よく、五感が磨かれるようです」
普通に歩くと往復約1時間。とはいえ、見どころが多く、ポイントごとに見入るともっと時間がかかるとか。
「洞内は川が流れていたり、滴の音が聞こえたり。こうもりなどの洞窟性動物もいます。そんな“生きている”鼓動を感じるものがあると、つい立ちどまってしまいます」
好奇心旺盛な人は、余裕をもって入洞したい。
秋芳洞
所在地 山口県美祢市秋芳町秋吉3506-2
電話番号 0837-62-0305
入洞受付時間 3月~11月 8:30~17:30、12月~2月 8:30~16:30 ※年中無休
入場料 大人1,200円
http://karusuto.com/spot/akiyoshido/
自転車派はサイクリングを
続いては、山口県を代表するサイクルチームが、秋吉台グリーンカルスト街道をナビゲート。
「今夏、新山口駅にも、レンタルサイクルも常備したサイクルステーションができました。そこから秋吉台までは車で約30分足らず。自転車を積めるレンタカーとセットで借りれば、秋吉台のサイクリングを手軽に楽しめます」
そう教えてくれたのは、自転車歴10年の村岡さん。
続いて、山口県スポーツ推進課に転勤になってから自転車の魅力に目覚めたという刀禰さんが、ルートを指南してくれた。
「秋吉台の雄大な大地を駆け抜ける、秋吉台グリーンカルスト街道がおすすめです。自転車が走りやすいよう舗装されているので、タイヤの細いロードタイプでも、気持ちよく走れます」
新山口駅サイクルステーション
所在地 山口県山口市小郡下郷1356-1(JR新山口駅新幹線口 1階)
電話番号 083-972-6371(駅レンタカー 新山口営業所)
次ページでは、休憩に訪れたいカフェからフルーツ狩りまで、美祢の“おいしい!”を食べられる立ち寄りスポットをお届け。
2017.09.02(土)
文=吉村セイラ
撮影=佐藤 亘