今月のテーマ「不器用なガール」
【MAN】
学校一の美少女が凡人とタッグ
友達100人、できるかな!?
不器用な人は、応援したくなる。高校1年生の超絶美少女・古見さんは、コミュニケーションに苦手意識があり、被害妄想気質で、面と向かっておしゃべりすることが不可能(!)。クラスで隣の席になった超絶小心者・只野くんは、古見さんの震える心に気がついて、思い切って話しかける。でも、普通にはしゃべれないから、黒板を使って会話するシーンが素敵。
「古見さんの夢は?」「友達100人作ることです」「じゃあ僕が1人目の友達になるし、あと99人の友達作りも手伝うよ」。只野くんは、古見さんの通訳兼交渉人となり、クラスメイト達と関係性を結ぶことを試みる。
古見さんは不器用だけれど、いや不器用だからこそ、自分にはないものを持っている、他者との出会いを求めている。只野くんを盾にしつつ、未知なる他者にずんずん向かっていく、古見さんを応援したくなる気持ちの中にはきっと、彼女に憧れる気持ちもあるんだろうな。
『古見さんは、コミュ症です。』(既刊2巻) オダトモヒト
学校一の美少女で「神」とあがめられる古見さんは、極度のコミュ症だった……。超絶小心者ながらも、自分と似た匂いを察知した只野くんは、古見さんの気持ちを理解し友達作り計画を手伝うことに。ところがこの学校、奇人変人揃いで……。『週刊少年サンデー』連載中。
小学館 429円
2017.02.22(水)
文=吉田大助