Magnificent View #1027
ヌワラエリヤ(スリランカ)

(C)R. Ian Lloyd / Masterfile / amanaimages

 一面に茶畑が広がるのは、スリランカの中部にある紅茶の産地、ヌワラエリヤ。

 かつてこの国にはイギリスによって大規模な紅茶畑が開拓されたが、ヌワラエリヤはその代表的な場所だ。

 標高1868メートルの高原地帯に位置するここは、紅茶の産地としては国内で最も標高が高く、気温が低い場所。イギリス植民地時代は避暑地としても栄え、街には、当時に建てられた英国調の建物も多く残る。

 ヌワラエリヤで生まれる紅茶の特徴は、日本の緑茶にも似た適度な渋味とデリケートな花の香りがすること。その優雅な味と香りは、世界中で愛されている。

 ちなみに、茶畑一帯はご覧のように晴天の日ばかりでなく、雨や霧の日も多い。だが、たっぷりの太陽とたっぷりの雨は、おいしい紅茶を育てる大切な条件のひとつ。雨も降ってこそ、ここで名品が生まれるのだ。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2016.07.23(土)
文=芹澤和美