丁寧な手仕事が生み出す逸品にうっとり

四季の風情を映す美しい庭を眺める「玉川堂」のショースペース。

 燕でもうひとつ絶対に訪れたいのが、創業1816年の老舗「玉川堂(ぎょくせんどう)」。現在では無形文化財となっている“鎚起(ついき)銅器”の伝統を、200年にわたって守り続けています。

 鎚起銅器とは、銅板を金鎚(かなづち)で叩いて打ち起こし、少しずつ器の形を成形することで生み出される伝統工芸品。火炉で“焼き鈍し(やきなまし)”をしては叩くという作業を何度も何度も繰り返すなど、ただの一枚の板が美しい茶器や花器へと姿を変えていくまでには、気の遠くなるほどの工程があり、ひとつひとつの作品はまさしく比類ない職人技の結晶なのです。

 ショースペースには、凛としたたたずまいが美しい茶筒や急須、湯沸など、長く使うほどに愛着がわいてくる逸品が並んでいます。実際に手にとってみてその素晴らしさを肌で実感すれば、きっと猛烈に欲しくなること間違いなし。大切に扱えば、世代を超えて使い継いでいける生活の道具なのです。

用の美を体現する、美しい日常の道具たち。茶筒25,920円ほか。
一枚の銅板を丹念に叩いては焼き鈍すことで、滑らかな曲線を描く茶器が出来上がります。

玉川堂
所在地 新潟県燕市中央通2-2-21
アクセス JR燕三条駅から車で約5分
電話番号 0256-62-2015
営業時間 8:30~17:30
定休日 日曜、祝日
URL http://www.gyokusendo.com/

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2016.08.12(金)
文=矢野詔次郎