プレイリースタイルの加地邸では、葉山での暮らしを体験するような滞在ができる。 時間と共に色が変化したエメラルドグリーンの屋根が美しい。 改修の際、遠藤新の名が記された棟札が出てきて、遠藤設計だと証明された。 加地邸支配人の松橋直人さん。「屏風のような折れ戸のあるこの場所が、ライト建築らしくお気に入り」 ライトが好んだ六角の形を使用したサンルーム。蜂の巣や雪の結晶にも見える六角形の自然の形を表現。一日中太陽光が入る設計。 食堂。扉を開けるとテラスに続く。 食堂の奥には、テラス。幾何学的に配置した椅子は、修築の際建築家の神谷修平氏が設置。 葉山の風景を一望できる展望室。ライトデザインのバレルチェアに腰掛け、目の前に広がる新緑を味わう。 巾木の隅々まで行き届いた妥協のない細工。丸く削られた木の玉が至る所に丁寧に敷き詰められている。 家具、照明も部屋ごとに合わせている。ビリヤード室のライトはビリヤードモチーフで。 キッチンはペットボトルの水やコーヒー、紅茶などが揃う。カトラリーや料理器具があるので、宿泊者が調理することもできる。 古川シェフは、地元市場や国内の信頼する生産者の元で食材を調達し、提供してくれる。 アミューズ:子豚のリエット。豚肉のリエットを子豚モチーフのサブレで挟んで。 前菜:ボタンエビ、シロップとライム漬け、北海道産のメークイン、バニラ、白瓜、おかわかめ。 魚料理:甘鯛の鱗焼き、朝採れのかぶロースト。 肉料理:ビゴール豚、ブーダンノワール、ヤングコーン、ラディッシュ、チーズの煎餅とうもろこしの甘さとカカオリテ、自家製りんごビネガーとプルーンのソース。 バルコニーでは都会の喧騒を離れ、静けさの中から聞こえる虫の音や鳥の声に耳を傾け、全く違う時間の流れを味わう。 地下の使用人室を浴室へと改修。 一棟貸しだが、寝具やアメニティも充実。 降り注ぐような光が心地良い浴室。 主寝室:入浴後は、プライベート空間でそれぞれくつろぐのも。 椅子に腰掛けて、山と空だけが見える加地氏のお気に入りだった風景を眺める。 子ども部屋だった部屋を寝室に改装した。 朝になると支配人の松橋さんが、ボックス入りの朝食をかごに入れて届けてくれる。 野菜とフルーツ、ソーセージなどボリュームたっぷりの朝食。 ロンドンでの優雅な朝食の時間のよう。 加地邸という、別荘暮らしを、気の置けない仲間と共に。