ヒントが潜んでいた「ロサンゼルスでの武者修行」

 そんな中、このタイプロ現象をひときわ冷静に見つめていたのが、佐藤・菊池・松島の3人だ。前代未聞のプロジェクトを成功に導いたあとも、彼らの視線は“その先”にあった。良いメンバーが集まったからといって、必ずしも売れるわけではない。結果が出なければ、グループの存続も難しい。そして、グループの幕引きを経験した3人は、ふとした瞬間に終わりが訪れることを知っている。もちろん、いまでも複雑な想いを抱えるファンがいることも。だからこそ、このブームを楽観視する者は一人もいなかった。

――どうすれば彼らは国民的アイドルになれるのか。課題が明確になったいま、打つべき手は何か。松島・橋本・猪俣によるLA編(エピソード3~4)で描かれたロサンゼルスでのダンス武者修行に、一つのヒントが示されていたように思う。即興のフリーダンスを終え、「(正解と)合ってるのかなと思っちゃった瞬間がやっぱりある」とこぼした橋本に、プロダンサーのショーン・エバリストは、こんな言葉をかけるのだ。

「それが大事なんです、自分で『正しい』と思うものを選ぶのです」

「私が皆さんに望むのは、自分の選択に“確信”を持つことです」

 そこから語られるのは、ショーンのダンス論であり、アーティスト論だ。アーティストとは“選択”であり、“選択”こそがアーティストを形成する。なかでも、「たとえ自分が何をやっているのかわからなくても『これで行く』と決めて踏み出さなければいけないときがある」という言葉は、熱狂の渦中にいる彼らの“いま”を捉えているようにも思えた。結局のところ、自分にとっての“最良の選択”を取りつづけるしかないのだろう。

 彼らの進む道は決して平坦ではない。それでも、ロサンゼルスの壮大な景色の前で穏やかに語り合う3人は、なにか答えを手にしたようにも感じた。

 2月15日(日)22:00から配信されるエピソード5~10では、佐藤・原・篠塚による韓国ダンス修行、菊池・寺西の楽曲制作チャレンジ、そして8人体制初となる東京ドーム公演の幕開けまでが描かれる。彼らが重ねてきた“選択”の、そのひとつの答えが、そこにあるのかもしれない。