「考えるな、感じろ」。そう言って、思いついたことをすべて現場に投げ込み、自分の全部を捧げたという中島さん。連続ドラマ初主演となる『俺たちバッドバーバーズ』は、理容室を舞台にした異色の理容師アクションコメディー。監督・脚本は、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズで独自の世界観を築いてきた阪元裕吾監督。少年漫画のような勢いと、遊び心に満ちた台本のもと、不器用で情に厚い男・日暮を演じた中島さんに、撮影の舞台裏を聞きました。


銃を持つシーンは下手すぎて子どもがわぁわぁしているみたいだった

――連ドラ初主演、おめでとうございます。「理容師アクションコメディー」を演じてみていかがでしたか?

 子どもの頃からずっとふざけてきたことの集大成みたいなドラマでした。自由で、演じていてとにかく楽しかったです。でも大声を出し続けていたからか、なんとなく撮影中ずっと体が重くて。歳だからかな? 疲れを隠せませんでしたね(笑)。

――アクションシーンがあったり、髪を切るシーンがあったり。役作りは大変でしたか?

 プロの殺し屋の役ではないので、あえてどれだけ不器用に、下手に見せるかを意識して、銃を持つシーンは演じました。実際に自分の芝居を見返してみたら「こんなに下手な人見たことない」ってぐらいすごい下手で、まるで子どもがわぁわぁ騒いでるみたいでした。

 元美容師の役だったので、空き時間にははさみを持って、フォームの練習をしていました。やることが盛りだくさんで疲れちゃったから、体調もイマイチだったのかな。

 僕が演じた日暮に限らず、物語全体にどこか少年漫画のような勢いがありました。だからこそ、演技に熱量が求められる役だったと思います。思い切ってキャラっぽくやらないと面白くならないだろうし、役のテンションに置いていかれないように、こちらも持っているパワーをすべて使い切りました。遊び心に富んだ台本だったこともあり、現場では思いついたことをとにかく試してましたね。まるで友達とごっこ遊びをしているような感覚で、高揚感があり、夢中でした。

 怖い先輩もいないし、必要以上に気を遣う人もいなかったから思いついたことをのびのびやらせてもらいました(笑)。こちらが提案したことを全部「やりましょう!」って言ってくれるから、逆に大丈夫かなと思う時もありましたが。もしかしたら僕の方が気を遣われていたのかな……。でも嫌われてもいいからやれることは全部やろう、思いついたことはすべて口にしよう、といった心境でした。「考えるな、感じろ」って感じで。自分のすべてを捧げたような撮影でした。

――今回は主役ということで、気合いもひとしおだったのではないでしょうか。オファーを受けたときは、どんなお気持ちでしたか?

 初めて出演させてもらったドラマもテレ東さんだったので、こうして巡り巡って主演のお話をいただけたことはもちろん嬉しかったですし、「到達した」という気持ちになりました。しかも監督が阪元さんと聞いて、願ったり叶ったりでした。

 阪元さんといえばアクションの印象が強いですが、今回はそれだけでなく僕が演じる日暮と、草川(拓弥)くんとの熱い友情関係ともいうべき関係が育まれていく過程が核になっているので、そのシーンは特に大切に演じました。

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