僕自身のキャラとのギャップを楽しんでほしい

――本作の中で、個人的に好きなシーンを教えてください。

 ジョニーがバイト先の出雲さん(今森茉耶)に恋愛感情を抱き始めて、「何かプレゼントしたい」と、スカッシュ部の3人に相談して、おすすめされたものをプレゼントするんです。

 ちょっと変わったプレゼントで、それを出雲さんに渡すシーンのリアクションがめちゃくちゃお気に入りですね。世間一般の普通の感覚と、ジョニーにとっての普通の感覚がずれているところがわかるシーンで、とても興味深く感じました。

――アーティストとしての一面とは違った、新しい日穏さんが観られそうですね。

 『THE LAST PIECE』を通して僕のことを知ってくださった方も多いと思うんですが、普段の僕は、基本的におちゃらけキャラで、めちゃくちゃ明るい性格なんです。

 でも今回演じた“代々木ジョニー”は、すごく物静かで、話すときも正論しか言わないし、その場を盛り上げるようなことも一切言わない(笑)。正反対とまでは言わないけれど、自分とのギャップはかなりあると思います。だからこそ、観てくださった方が“あ、こんな一面もあるんだ”と面白がってもらえたら、すごくうれしいですね。

――本作の撮影後には、堤幸彦監督・原案によるFODドラマ「ゲート・オン・ザ・ホライズン ~GOTH~」に出演。ヨウジ役を演じ、当時同じトレーニーだったRUIさん、TAIKIさんとともにトリプル主演を果たしました。

 先に単独主演で『代々木ジョニーの憂鬱な放課後』を撮っていたので、そのときの経験を活かすことができました。どんな感じで撮影が進んでいくのかもしっかり頭に入っていましたし、台本の読み方や役への落とし込み方もそこまで迷わずにできました。僕が俳優を目指すきっかけになった「コドモ警察」もコメディ作品だったので、コミカルなお芝居ができて楽しかったです。堤監督作品で、3人揃って主演を務めさせてもらえたうえ、主題歌まで歌わせていただいて、とても嬉しかったです。

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