訪れるたびに、自宅に帰ってきたような安らぎと、新たな発見があるハワイ。次回の旅は、オアフ島から一歩足を延ばして、ネイバーの島々を訪れるのはいかが?

 おもな6つの島々のうち、いちばん最初に誕生したカウアイ島と、いちばん新しいハワイ島へ。2つの島々には、心躍る冒険が待っていた。

『リロ&スティッチ』の舞台のモデルとなった町へ

オーガニックなハワイの調味料を扱うアロハ・スパイス・カンパニー。
ウィッシング・ウェル・シェイブアイスの2代目を担うカップル。笑顔と出会えるのも楽しみ。

 ハンドルを握って、カウアイ島のかわいい小さな町へ。下調べをすることもなく、気になるレストランや店に思いつくまま入ってみる。扉の向こうには、こだわりの食材やアートなど、発見やオドロキが待っているかも。プランテーション・スタイルの建物が軒を連ねる町は、ただ歩いているだけでもワクワクしてくる。ちょっとした冒険が、旅のスパイスになる。

 サウスショアのハナペペは1900年代初頭、軍港があったことから水兵で賑わい、“カウアイ島最大の小さな町”と呼ばれた、かつての中心地。その頃のプランテーション・スタイルの建物が今も残る通りを歩いていると、100年前の喧騒が空耳のように聞こえてきそう。

タイルや陶器が並ぶギャラリー、バナナパッチ・スタジオ。制作風景も見学できる。

 今は、島内でギャラリー数が最も多い、カウアイ島のアートの中心地でもあるハナペペ。滞在中に金曜日が重なったら、アート・イベントに出かけてみよう。ギャラリーやショップが夜21時までオープンし、画家や彫刻家などのアーティストたちと直接、会話を交わせるチャンス。

あっという間に通り過ぎてしまうハナペペ・ロード。

 ハナペペは見落としてしまいそうな小さな町ながら、映画の舞台にも登場している。ディズニー映画の『リロ&スティッチ』では、宇宙人のスティッチが不時着したのが、実はこの町という設定。他にも、『イントルーダー 怒りの翼』のロケ地にもなっている。

 オアフ島やマウイ島にも出店している人気のアイスクリーム店「ラパーツ」の1号店もここに。評判のアイスをぜひ本店で味わいたい。また、個性的なギャラリーやブックストア、雑貨店などもある。

ハナペペ
●アクセス リフエ空港からカウムアリイ・ハイウェイ(50号線)を西へ。ハナペペ渓谷展望台を過ぎ、大きなカーブを越えた付近のハイウェイ沿いと、アイオナ・ロードとハナペペ・ロード沿いに町が展開。

2016.03.10(木)
文・撮影=古関千恵子