アフタヌーンティーの後は妻の生家ご自慢の庭へ

ロイヤル・シェイクスピア劇場のモダンなエントランス。中のレストランも、モダン・イングリッシュのなかなかおいしい料理を出すので、開演前の食事の場所としておすすめだ。

 没後400年の年である2016年には、亡くなった日である4月23日のセレブレーションを挟んで、22日にはシェイクスピアが眠るホーリー・トリニティ教会での仮面コンサートが行われたり、24日には154ものシェイクスピアのソネット(小劇)がヒップホップにのせて演じられるソネット・マラソンが生家で開催されたりなどのイベントが予定されている。またシェイクスピアの最後の家があった「ニュープレイス」は夏のお披露目に向けて現在は改修中だ。

 また、1875年に設立され、現在の理事長はチャールズ皇太子という由緒ある「ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)」の本拠地があるのもここストラットフォード・アポン・エイヴォン。

 レンガ造りのスワン劇場やジ・アザープレイス劇場(改修中)、そしてロイヤル・シェイクスピア劇場と3つの劇場がある。歴史ある劇団だけあって、古くはローレンス・オリヴィエやヴィヴィアン・リー、そしてジュディ・デンチやケネス・ブラナー、ヘレン・ミレンなど英国を代表する俳優達がメンバーとして舞台に立った時のパネルが展示されている。

ストラットフォード・アポン・エイヴォンの町を流れるエイヴォン川が一望できる。

 ロイヤル・シェイクスピア劇場は、中はモダンな造り。階上からのエイヴォン川の眺めが美しい。シェイクスピアの劇も古典的なものだけではなくモダンな演出のものが上演されることも多く、あらすじを知っていれば結構楽しめる。

Royal Shakespeare Theatre(ロイヤル・シェイクスピア劇場)
所在地 Southern Lane, Stratford-upon-Avon, Warwickshire CV37 6BB
電話番号 0844-8001110

ショップやレストランも木骨造りの建物。

 ストラットフォード・アポン・エイヴォンは、16世紀頃の英国の雰囲気を残した木骨造りの店が並ぶ。

サンドイッチの量がしっかりあって、お腹いっぱいになる。

 3段のトレーにサンドイッチ、スコーン、ケーキがのる英国の伝統的なアフタヌーンティーを「ハサウェイ・ティー・ルームス」でいただく。サンドイッチはスモークサーモンやローストビーフ、またキュウリやタマゴなど全7種類から3種類を選び、プレーンかレーズン入りのスコーンにはクロテッドクリームとイチゴジャム、そしてケーキが2種類。1人12.50ポンド、2人で24.00ポンドだが、とてもボリュームがあって、お昼兼用でもいいぐらい。

「ハサウェイ・ティー・ルームス」の色とりどりのかわいいティーポットはお土産に好評。

Hathaway Tea Rooms(ハサウェイ・ティー・ルームス)
所在地 19 High St, Stratford-upon-Avon CV37 6AU
電話番号 01789-264022
URL http://www.hathawaytearooms.com/

石畳の両側には、季節の花が伸びやかに咲いていた。

 「シェイクスピア・バースプレイス・トラスト」が運営する5つの施設のうち、町から1.6キロと少し離れた、妻である「アン・ハサウェイの家」へ行く。

 ハサウェイの家は、毛皮を扱っていて、シェイクスピアと父同士の面識があったという。アンが26歳、ウィリアムが18歳の時に結婚。さすがあれだけの劇作を残す男、早熟だったよう。敷地は90エーカーあって庭や畑もある農家。英国式の庭が美しい。

畑のラヴェンダーも背が伸びて、子供が隠れてしまいそう。

Anne Hathaway's Cottage & Gardens(アン・ハサウェイの家)
所在地 22 Cottage Lane, Shottery, Stratford-upon-Avon CV37 9HH
電話番号 01789-338532
URL http://houses.shakespeare.org.uk/visit-the-houses/anne-hathaways-cottage-amp-gardens

2016.01.19(火)
文・撮影=小野アムスデン道子