今日のチャットメンバー
E美 36歳 グラフィックデザイナー
G子 37歳 司法書士事務所経営
シャネル N゜19 プードレ オードゥ パルファム
50ml ¥11550、100ml ¥16800/シャネル
1970年に登場し、多くの人に愛された「シャネル N゜19」を、専属調香師ジャック ポルジュ氏が新たに解釈したフレグランス。アイリスを核としたグリーンフローラルに繊細なパウダリーな要素と、新世代のムスクの香りを採り入れた
佳子 今回取り上げたのはシャネルN°19を再解釈した新しい香りです。
E美 いきなり見た目でテンションあがる! 「THE ・香水」なガラスのボトル……。このシンプルで不変の高級感って最高ですね。
G子 デザインは基本的にいつものシャネルなんだけどキャップやラベルの磨りガラスがライトグリーンの液体と爽やかに調和☆
佳子 元祖N゜19にも使われている素材、アイリスに焦点をあてつつ、N゜19のパウダリー版が調香されたというわけなんだけど。
予想以上に、けぶるようなパウダリー。
――G子
E美 ほんと、パウダリーを実感できますね。
G子 そして想像以上にオトナ。ふんわりボディパウダーをはたいたような、奥ゆかしさすら感じられて。今っぽくて軽いんだけれど、ココ シャネル時代のクラシカルで格調高い淑女のイメージも、なんとなく感じられる。
G子 でもこの少し甘いパウダリー感はクロエが好きな人にもイケそう。元のN゜19よりも青臭さが全然ないのでグリーンノートが苦手な人でもOKでは? そしてオードゥ パルファムなのにキツくない。シャネルの香りって香り立ちが強いイメージがあったけど。
万人向け。丸く華やかな感じがします。
――E美
E美 あぁ、試した時期は残暑時期で「重いかもっ」と思ったのですが、ちょっと時間がたつとなじみますね。とはいえ、やはりこれはお気に入りの黒いコートを着たときにつけたいな~と思ってます。絶対に合う! 冷たい秋冬の空気にしっくりきそうです\('▽`)/
G子 私は、今年流行しそうなボウタイブラウスや膝丈スカートにも似合うんじゃないかと。パウダリーノートが加わったほかに、基調となる香りもグリーンが弱まって、そのぶんジャスミンやローズの香りが際立つからかな。お薦めのつけ方は、服を着る前にウエストに2スプレーする方法。服の中で秘かに自分の香りに変化してそれが持続するんですよね
佳子 私もおなかまわりにつけるテクお薦め!!
G子 爽やかな香りを使いたいけど、秋冬に柑橘系はちょっと違うし、年齢的にあまりにもフレッシュすぎるのも落ち着けないしっていう30代にドンピシャでは? いい意味で普通のフレグランスっぽくない香りだから、強い香水だと香りに酔っちゃう人にもよいかと。
E美 花っぽい感じとグリーンぽさが同居していて甘いけどキリッ、強いけど丸い……ですもんね。つけてたら友人が「いい香りだねぇ」って。シャネルだよって言ったら「シャネルは昔、背伸びして買ってみたけど、大人っぽすぎて似合わなかった。でもこれはつけやすそう!」と気に入ってました。自分も全く同じ経験があったってこと、思い出しましたよ。
背伸び不要!お近づき系の香りだね
――桂子
E美 甘すぎると媚び売ってるみたいで苦手なんだけどグリーンも香るからいやらしくない。でも実はちょい甘ってシャネル的ツンデレ?
G子 根底にある香りは確かにN゜19なのにこんなにもイメージが違うなんて、驚き! 成分がほぼ同じでも配合の分量と合わせるもので印象を変えるというのは、1人の人間がその時代やシチュエーションに合わせてさまざまな姿を見せる多様性に似てますかね。
E美 元のN゜19とはかなりの差を感じましたよ。
G子 元祖がクールでスマート、自由で勝ち気な女性だとすると、プードレは人生経験を重ねてカドがとれて余裕に満ちた女性。単に気が強いのとは違う、控えめだけど背筋がシャンと通った女性って感じかな。この差は時代が求めるイイ女像の変化なんでしょうかねぇ。
佳子 きっとそう。80年代に創られたN゜19のオードゥ パルファムはフローラル調だったの。70年代、80年代そして現在と、女子のありかたとともにN゜19も変遷していて興味深いわ。
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2011.11.17(木)
credit=text:Keiko Watanabe
photographs:Hirofumi Kamaya