ポール・ダノがとにかくかわいすぎる!
10月はじめ、豪雨による洪水で大きな被害を受けたカンヌ。見知った街並が水没する映像を見て、心が痛んだ。いつもお世話になっているアパートの大家さんをはじめ、みなさん無事でいてほしい。カンヌの人々は明るくたくましいので、きっと来年会うときには街も元気を取り戻していることだろう。さて、そんなカンヌの思い出を。
2015年の映画祭で出会った素敵な殿方とマダムアヤコのツーショットをまとめてお披露目。誰得なんだ、という突っ込みには耳を貸しません。もちろん自腹切って行っている記念でもあるんだが、スターも監督もポーズをつけない素の顔が出るのも、こうした気軽なスナップのよさなんじゃ、と自己肯定。
まずは、前回も取り上げた、キム・ナムギル。主演作『無頼漢 渇いた罪』が「ある視点」部門で上映され、初めてカンヌのレッドカーペットを歩いたときは、うっすら涙ぐんでたが、取材のときはリラックス。前回ほど笑ってないじゃん、と思われそうだが、それは太陽が眩しいせいだから、念のため。
こちらはタランティーノ映画の常連、ハーヴェイ・カイテル。『YOUTH』(2016年公開予定)で脚本作りに悩む映画監督を演じた、76歳とは思えぬセクシーさ。10人以上のジャーナリストに囲まれてのインタビューで、外国人記者の英語が聞き取れず何度も聞き直していたので、隣にいたマダムアヤコが言い直してあげたら、「君は今までで一番の通訳だよ、ヤングレディ」と大喜びしてくれた。その後も何度も、ヤングレディを連発。いや、ありがたいけど、ヤングじゃないし、英語ネイティブでもないんだけどね。
私もそうだが、非英語圏の人間は、まわりくどい言い回しをしがちなので、記者の質問の意図がわかったのだ。ハーヴェイが出演した『YOUTH』は老作曲家(マイケル・ケイン)と老監督(ハーヴェイ)がスイスの保養地で人生を見つめ直すビターテイストなコメディで、個人的には今年の最高作品だった。
続いて、同じ『YOUTH』のポール・ダノ。『ラブ&マーシー 終わらないメロディ』では14キロ増量してビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンになりきっていたけど、実物は31歳とは思えぬかわいらしさ! 話し方といい、とにかくかわいい。『YOUTH』ではロバート・ダウニーJr.を彷彿とさせる、スーパーヒーロー役で有名になってしまった演技派スターを演じて、怪優ぶりを見せている。
こちらは今年の審査員だった、ギレルモ・デル・トロ。クマさんみたいにかわいいなあ。『リトルプリンス 星の王子さまと私』のパーティー取材をしていたマダムはムービープラスのマスコット、ウオ子ちゃんを抱えていたせいか立ち止まってくれて「かわいいモンスターだね。僕は日本のモンスターが大好きなんだよ」と3ショットに。
2015.10.22(木)
文・撮影=石津文子